【追記】今夜(1/6)のHero 'sに「戌年のアスリート」で羽生選手の名前がありますね!
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ANAのインタビュー「Ready For Takeoff 」の羽生結弦 Part.2です
インタビューしたのは昨年8月のクリケットの公開練習時だと思われます。
記事中に「NHK杯の公式練習でケガを負った際の心境はいかばかりかと」という記述が出て来ますので去年11月の状況も踏まえての記事となっています。

https://www.ana.co.jp/ja/jp/promotion/ready-for-take-off/yuzuru-hanyu_part2/
苦しいことも悔しいことも
受け入れて乗り越えてきたから今がある
4年に一度の冬の大舞台がいよいよ目前に迫ってきた。男子フィギュアスケート界では66年ぶり――。実現すれば文字通りの偉業となる連覇への期待を一身に背負い、羽生結弦選手は勝負のときを迎えようとしている。
シーズン開幕直前の昨年8月、練習拠点のカナダ・トロントで行われた公開練習時にはきれいなジャンプを跳ぶなど、好調さをうかがわせる滑りを見せていた。これから徐々に調子を上げていこうという選手もいる中、その仕上がりの早さに連覇への強い思いが込められているようだった。では、実際はどうなのか。心境を問うと、もちろん金メダルは意識しているが、それ以上の目標があると語り始めた。
「最終的に振り返ってみたら勝ってたよね、という演技をしたいです。もちろんそこに行きつくためにはそれ相応の努力が不可欠なので、(成績を左右する)質のいいジャンプを成功させる確率を上げるための準備を一つひとつ積み上げていきたいと思っています」
そのためにも、健康が不可欠という。
「平昌大会には何より出場することが大切ですから。健康第一で練習をしっかり積んで、健康状態がMaxの状態で本番に臨みたいですね」
「18年間スケートをやってきて、やっとこう考えられるようになるまで成長しました」とおどけてみせたが、その時々の状態で思うように滑れなかったり休養せざるを得なかった経験を重ねてきたからこそ、痛感していることだろう。では苦しかったことや悔しかった経験はと尋ねると、こう明かした。
「苦しいことや悔しいことしかないですよ、(15歳以上が競い合う)シニア(クラス)では。もちろん試合で負けるのは悔しいですが、それより一番悔しいこととして印象に残っているのは、練習できなくなったことです。ですから、東日本大震災で被災してホームリンクが使えなくなったり、ケガの治療で練習を休まざるを得なかったときは本当に苦しく悔しかったですね」
こう聞くとNHK杯の公式練習でケガを負った際の心境はいかばかりかと胸が痛むが、数多の苦しみを乗り越えてきたからこそ、現在があるのもまた事実だ。

「僕の人生はアップダウンが激しくて、我ながら良いときと悪いときの両極端を経験しているなと思います。でも、苦しいことや悔しいことも含めて、全部自分なのです」
人生に立ちはだかる壁を前にしたら、誰だってひるむことも逃げ出したくなることもあるだろう。しかし、羽生選手は壁にぶつかるたびに真摯に向き合い、乗り越えてきた。その方法を問うと、それまでの苦難を感じさせない軽やかさで答えた。
「簡単ですよ、物理的にぶつかったときと同じです。精神的に追い詰められて、これ以上先に進めない、絶対に乗り越えられそうにもないと思ったら、壁にドアを付ければ良いのです。そのドアの付け方は人それぞれですよね。
僕の場合は、こうして家以外の場で話しているときに『あ、これがドアを開けるカギだったんだ』と気づいたりします。
もともと考えることが好きで、良いことも悪いことも受け入れてあれこれ考え、それを理論的に言葉にすることが気づきのきっかけになります。
もちろんつらいことがあれば落ち込んでネガティブな気分になりますし、家族の前でネガティブなことばかり言ったりするときもありますけどね。壁の乗り越え方は人それぞれですが、自分の弱みと向き合ってみたら、きっとその乗り越え方が分かると思います」
良いことも悪いこともすべて受け入れて自分の中で整理し、再び前を向く。これができるからこそ、トップを走り続けている。
幼い頃から意識し続けてきた
「技術」と「表現」のバランスの大切さ

男子フィギュアスケート界は今、「真・4回転時代」と言われるように、高得点が見込める4回転ジャンプの種類と数をプログラムの中にいかに多く組み込み、成功させるかが勝負の行方を大きく左右する。羽生選手も、当然プログラムに組み込む4回転ジャンプの数も種類も増やし、その精度を上げるべく挑戦を続けてきた。羽生選手自身、「(ジャンプをきれいに跳べるか)不安です。だからこそ試合直前まで、どこを注意すれば絶対成功するかを考えています」というほど重要かつ難しいエレメンツであるだけに、演技中もジャンプの成否に視線が注がれがちだ。ところが、羽生選手はそれを良しとしていない。
「ジャンプはあくまでエレメンツの一つに過ぎません。
フィギュアスケートは、大きく分けるとジャンプやスピン、ステップといった技術的な要素(エレメンツ)と、パフォーマンスやスケーティングスキル、全体の構成、曲の理解度などの表現的なもの(コンポーネンツ)に分けられるのですが、その二つが高いレベルでバランスが取れていることの重要性を日々感じています。
実際、どちらかだけが突出していても点数は伸びませんし、印象にも残らなければ記録にもつながらないです。
ですから、僕の理想の演技は『技術』と『表現』が高いレベルでバランスが取れているものであり、それが試合で成功してこそ、最高の演技になると思っています」
演技の土台となるスケーティングやスピンといった技術や表現力を幼い頃から磨き続け、身体の発達に合わせて多様なジャンプも習得していった。技術力と表現力を着実に身に付けてきたからこそ、そのバランスを高いレベルで追究できる。では、いつ頃から技術と表現のバランスについて意識し始めたのだろうか。
「幼い頃からですね。もともと音楽が好きで、どんな音楽を聴いてもその曲に乗り切っていましたし、自然とその曲が作られた背景まで考えるタイプでもありました。曲に描かれていることや聴いて感じたことを表現したいとも思っていました。ですから、(フィギュアスケートの)先生がときどきアットランダムに曲をかけて、思うままに演じてみなさいということがあったのですが、その時間が大好きでした」
「曲に込められている様々な要素をいかにプログラムに落とし込んで見せていくかが大事なポイント」と羽生選手が解説するように、音楽を使いそれを表現するという点で他のスポーツと一線を画すフィギュアスケート。自分の内面を表現したいと願い、高い技術力を用いてそれを的確に表現する術を獲得した羽生選手のスケーティングが感動を呼ぶのは必然だ。

安定した演技を実現するカギは
オンとオフの切り替え
自分の弱点ときちんと向き合い、それを客観的に分析できる羽生選手には、「こうなりたい」という理想像がある。
「メリハリの付け方が下手なので、オンとオフを細かい単位で切り替えられるようになりたいですね」

これまでの試合でも、ショートの出来がいいとフリーでミスをしたり、その反対にショートの点数が思うように伸びないとフリーで巻き返すという展開が度々あったのだが、それもオンオフの切り替えの問題なのだと羽生選手は分析する。
「ミスをすると、それを挽回するために最大級の力を出して巻き返すというジェットコースターのようなアップダウンを繰り返してきたのですが、オンとオフのスイッチを上手にコントロールできるようになれば、常に70~80%の力を出して結果にもつなげられるようになると思います。
集中すべきときに集中できる精神状態を作るために、休憩時間をもっと有意義に使えるようにならないといけないでしょうし。これは競技者としても、将来、社会に出てからも必要なことだと思っています」
取材後、乗り込んだ車の窓を全開にし、「ありがとうございました!」と大きく手を振りながら去っていく羽生選手の笑顔は、まぶしいほど明るかった。一度その人柄に触れたら応援したくなる、そんな天性の魅力を兼ね備えていると改めて感じさせる笑顔だった。
羽生選手は自分の身に起こったことをすべて受け入れ、自分史上最高難度の演技に挑戦すべく、今この瞬間も目の前に立ちはだかる壁に挑んでいるはずだ。もしかしたらずっとオンの状態で、真の意味でのオフの時間は取れていないかもしれない。しかし、「進化したと思ってもらえる演技をしたい」という想いを糧に必ずや壁を乗り越え、平昌で歴史にその名を刻むに違いない。そう信じて、偉業達成の瞬間を心から待ちたい。
(取材・文/TEAM A 監修/折山淑美)
☆☆☆☆☆☆
実現すれば66年ぶりの偉業となる連覇への期待を一身に背負い---
という記述から始まる記事ですけれど、
昨年の全日本で、平昌五輪代表の選手たちの話す意気込みを聞いていて
思ったのです。
あの時と今とでは、日本の状況もフィギュアスケートの状況も違ってはいるけれど、ソチの時の羽生選手はもっと段違いに重いものを背負っていたなあと。
初めてのオリンピックで自分の演技をするという事の緊張、その上に「被災地を励まそう」という思いを背負い、日本フィギュア男子初の金メダルの期待を背負い、凄く重いものをあの19歳の細い肩の上に乗せていた。
フリーで2度ジャンプを失敗し、氷の上で握りしめたあの指を思い出します。
このインタビューでも、他のところでも繰り返し「コンディション」について話していた羽生選手が、ケガで3試合を棒に振るという信じられない展開となった今シーズンですが、もしかしたらその方が「良いから」だからこうなったのかも知れないなあと思います。
今までも一見不運に見えて、でも後から見たらそうじゃなく、そのために却って強くなったと思える事が羽生くんにはたくさんありました。
高い山や、冬山に登ろうとしたら沢山の重い装備が必要になるみたいに、偉業を成そうという人にはそれだけ試練も多いんじゃないかとそういう風に思います。
「絶対に乗り越えられないなら、ドアをつける」という言葉で
この歌が浮かびました

どれだけがんばりゃいい 誰かのためなの?
分かっているのに 決意(おもい)は揺らぐ
結末ばかりに気を取られ
この瞬間(とき)を楽しめない めまい・・
夢じゃないあれもこれも
その手でドアを開けましょう
祝福が欲しいのなら 悲しみを知り 独りで泣きましょう
そして輝く Ultra Soul !
「彼の心は少しも折れていません」という城田さんの言葉。
それを読んで、その言葉を思い返し、
羽生くんが壁を乗り越え、またはドアを開いて
その輝く精神と勇姿を見せてくれる日を待っています!
羽生選手がんばーーー(*゚▽゚)ノ!!!
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ANAのインタビュー「Ready For Takeoff 」の羽生結弦 Part.2です

インタビューしたのは昨年8月のクリケットの公開練習時だと思われます。
記事中に「NHK杯の公式練習でケガを負った際の心境はいかばかりかと」という記述が出て来ますので去年11月の状況も踏まえての記事となっています。

https://www.ana.co.jp/ja/jp/promotion/ready-for-take-off/yuzuru-hanyu_part2/
苦しいことも悔しいことも
受け入れて乗り越えてきたから今がある
4年に一度の冬の大舞台がいよいよ目前に迫ってきた。男子フィギュアスケート界では66年ぶり――。実現すれば文字通りの偉業となる連覇への期待を一身に背負い、羽生結弦選手は勝負のときを迎えようとしている。
シーズン開幕直前の昨年8月、練習拠点のカナダ・トロントで行われた公開練習時にはきれいなジャンプを跳ぶなど、好調さをうかがわせる滑りを見せていた。これから徐々に調子を上げていこうという選手もいる中、その仕上がりの早さに連覇への強い思いが込められているようだった。では、実際はどうなのか。心境を問うと、もちろん金メダルは意識しているが、それ以上の目標があると語り始めた。
「最終的に振り返ってみたら勝ってたよね、という演技をしたいです。もちろんそこに行きつくためにはそれ相応の努力が不可欠なので、(成績を左右する)質のいいジャンプを成功させる確率を上げるための準備を一つひとつ積み上げていきたいと思っています」
そのためにも、健康が不可欠という。
「平昌大会には何より出場することが大切ですから。健康第一で練習をしっかり積んで、健康状態がMaxの状態で本番に臨みたいですね」
「18年間スケートをやってきて、やっとこう考えられるようになるまで成長しました」とおどけてみせたが、その時々の状態で思うように滑れなかったり休養せざるを得なかった経験を重ねてきたからこそ、痛感していることだろう。では苦しかったことや悔しかった経験はと尋ねると、こう明かした。
「苦しいことや悔しいことしかないですよ、(15歳以上が競い合う)シニア(クラス)では。もちろん試合で負けるのは悔しいですが、それより一番悔しいこととして印象に残っているのは、練習できなくなったことです。ですから、東日本大震災で被災してホームリンクが使えなくなったり、ケガの治療で練習を休まざるを得なかったときは本当に苦しく悔しかったですね」
こう聞くとNHK杯の公式練習でケガを負った際の心境はいかばかりかと胸が痛むが、数多の苦しみを乗り越えてきたからこそ、現在があるのもまた事実だ。

「僕の人生はアップダウンが激しくて、我ながら良いときと悪いときの両極端を経験しているなと思います。でも、苦しいことや悔しいことも含めて、全部自分なのです」
人生に立ちはだかる壁を前にしたら、誰だってひるむことも逃げ出したくなることもあるだろう。しかし、羽生選手は壁にぶつかるたびに真摯に向き合い、乗り越えてきた。その方法を問うと、それまでの苦難を感じさせない軽やかさで答えた。
「簡単ですよ、物理的にぶつかったときと同じです。精神的に追い詰められて、これ以上先に進めない、絶対に乗り越えられそうにもないと思ったら、壁にドアを付ければ良いのです。そのドアの付け方は人それぞれですよね。
僕の場合は、こうして家以外の場で話しているときに『あ、これがドアを開けるカギだったんだ』と気づいたりします。
もともと考えることが好きで、良いことも悪いことも受け入れてあれこれ考え、それを理論的に言葉にすることが気づきのきっかけになります。
もちろんつらいことがあれば落ち込んでネガティブな気分になりますし、家族の前でネガティブなことばかり言ったりするときもありますけどね。壁の乗り越え方は人それぞれですが、自分の弱みと向き合ってみたら、きっとその乗り越え方が分かると思います」
良いことも悪いこともすべて受け入れて自分の中で整理し、再び前を向く。これができるからこそ、トップを走り続けている。
幼い頃から意識し続けてきた
「技術」と「表現」のバランスの大切さ

男子フィギュアスケート界は今、「真・4回転時代」と言われるように、高得点が見込める4回転ジャンプの種類と数をプログラムの中にいかに多く組み込み、成功させるかが勝負の行方を大きく左右する。羽生選手も、当然プログラムに組み込む4回転ジャンプの数も種類も増やし、その精度を上げるべく挑戦を続けてきた。羽生選手自身、「(ジャンプをきれいに跳べるか)不安です。だからこそ試合直前まで、どこを注意すれば絶対成功するかを考えています」というほど重要かつ難しいエレメンツであるだけに、演技中もジャンプの成否に視線が注がれがちだ。ところが、羽生選手はそれを良しとしていない。
「ジャンプはあくまでエレメンツの一つに過ぎません。
フィギュアスケートは、大きく分けるとジャンプやスピン、ステップといった技術的な要素(エレメンツ)と、パフォーマンスやスケーティングスキル、全体の構成、曲の理解度などの表現的なもの(コンポーネンツ)に分けられるのですが、その二つが高いレベルでバランスが取れていることの重要性を日々感じています。
実際、どちらかだけが突出していても点数は伸びませんし、印象にも残らなければ記録にもつながらないです。
ですから、僕の理想の演技は『技術』と『表現』が高いレベルでバランスが取れているものであり、それが試合で成功してこそ、最高の演技になると思っています」
演技の土台となるスケーティングやスピンといった技術や表現力を幼い頃から磨き続け、身体の発達に合わせて多様なジャンプも習得していった。技術力と表現力を着実に身に付けてきたからこそ、そのバランスを高いレベルで追究できる。では、いつ頃から技術と表現のバランスについて意識し始めたのだろうか。
「幼い頃からですね。もともと音楽が好きで、どんな音楽を聴いてもその曲に乗り切っていましたし、自然とその曲が作られた背景まで考えるタイプでもありました。曲に描かれていることや聴いて感じたことを表現したいとも思っていました。ですから、(フィギュアスケートの)先生がときどきアットランダムに曲をかけて、思うままに演じてみなさいということがあったのですが、その時間が大好きでした」
「曲に込められている様々な要素をいかにプログラムに落とし込んで見せていくかが大事なポイント」と羽生選手が解説するように、音楽を使いそれを表現するという点で他のスポーツと一線を画すフィギュアスケート。自分の内面を表現したいと願い、高い技術力を用いてそれを的確に表現する術を獲得した羽生選手のスケーティングが感動を呼ぶのは必然だ。

安定した演技を実現するカギは
オンとオフの切り替え
自分の弱点ときちんと向き合い、それを客観的に分析できる羽生選手には、「こうなりたい」という理想像がある。
「メリハリの付け方が下手なので、オンとオフを細かい単位で切り替えられるようになりたいですね」

これまでの試合でも、ショートの出来がいいとフリーでミスをしたり、その反対にショートの点数が思うように伸びないとフリーで巻き返すという展開が度々あったのだが、それもオンオフの切り替えの問題なのだと羽生選手は分析する。
「ミスをすると、それを挽回するために最大級の力を出して巻き返すというジェットコースターのようなアップダウンを繰り返してきたのですが、オンとオフのスイッチを上手にコントロールできるようになれば、常に70~80%の力を出して結果にもつなげられるようになると思います。
集中すべきときに集中できる精神状態を作るために、休憩時間をもっと有意義に使えるようにならないといけないでしょうし。これは競技者としても、将来、社会に出てからも必要なことだと思っています」
取材後、乗り込んだ車の窓を全開にし、「ありがとうございました!」と大きく手を振りながら去っていく羽生選手の笑顔は、まぶしいほど明るかった。一度その人柄に触れたら応援したくなる、そんな天性の魅力を兼ね備えていると改めて感じさせる笑顔だった。
羽生選手は自分の身に起こったことをすべて受け入れ、自分史上最高難度の演技に挑戦すべく、今この瞬間も目の前に立ちはだかる壁に挑んでいるはずだ。もしかしたらずっとオンの状態で、真の意味でのオフの時間は取れていないかもしれない。しかし、「進化したと思ってもらえる演技をしたい」という想いを糧に必ずや壁を乗り越え、平昌で歴史にその名を刻むに違いない。そう信じて、偉業達成の瞬間を心から待ちたい。
(取材・文/TEAM A 監修/折山淑美)
☆☆☆☆☆☆
実現すれば66年ぶりの偉業となる連覇への期待を一身に背負い---
という記述から始まる記事ですけれど、
昨年の全日本で、平昌五輪代表の選手たちの話す意気込みを聞いていて
思ったのです。
あの時と今とでは、日本の状況もフィギュアスケートの状況も違ってはいるけれど、ソチの時の羽生選手はもっと段違いに重いものを背負っていたなあと。
初めてのオリンピックで自分の演技をするという事の緊張、その上に「被災地を励まそう」という思いを背負い、日本フィギュア男子初の金メダルの期待を背負い、凄く重いものをあの19歳の細い肩の上に乗せていた。
フリーで2度ジャンプを失敗し、氷の上で握りしめたあの指を思い出します。
このインタビューでも、他のところでも繰り返し「コンディション」について話していた羽生選手が、ケガで3試合を棒に振るという信じられない展開となった今シーズンですが、もしかしたらその方が「良いから」だからこうなったのかも知れないなあと思います。
今までも一見不運に見えて、でも後から見たらそうじゃなく、そのために却って強くなったと思える事が羽生くんにはたくさんありました。
高い山や、冬山に登ろうとしたら沢山の重い装備が必要になるみたいに、偉業を成そうという人にはそれだけ試練も多いんじゃないかとそういう風に思います。
「絶対に乗り越えられないなら、ドアをつける」という言葉で
この歌が浮かびました


どれだけがんばりゃいい 誰かのためなの?
分かっているのに 決意(おもい)は揺らぐ
結末ばかりに気を取られ
この瞬間(とき)を楽しめない めまい・・
夢じゃないあれもこれも
その手でドアを開けましょう
祝福が欲しいのなら 悲しみを知り 独りで泣きましょう
そして輝く Ultra Soul !
「彼の心は少しも折れていません」という城田さんの言葉。
それを読んで、その言葉を思い返し、
羽生くんが壁を乗り越え、またはドアを開いて
その輝く精神と勇姿を見せてくれる日を待っています!
羽生選手がんばーーー(*゚▽゚)ノ!!!