| 部屋に麻薬のカケラを残し失踪した加奈子。 その行方を追う、元刑事で父親の藤島。 一方、三年前。 級友から酷いイジメにあっていた尚人は助けてくれた加奈子に恋をするようになったが・・・・・・。 現在と過去の物語が交錯し、少しずつ浮かび上がる加奈子の輪郭。 探るほどに深くなる彼女の謎。 そして用意された驚愕の結末とは。 全選考委員が圧倒された第3回『このミス』大賞受賞作品。 読む者の心を震わせる、暗き情念の問題作。 |
| 最初は良かったけど。。。 主人公の藤島のキャラが分ってくるにつれて、気分が悪くなるような作品だったな~。 高圧的で暴力的。 自己中心的で精神が未熟。 元刑事と言うけど、完全にヤクザ。 まぁ、職を追われたのも暴力事件だってくらいだからね。 家庭の中でも王様でいなきゃ気が済まない。 妻や娘から敬い慕われ愛されたいと思っている。 いや、でも、ムリでしょ(笑) 妻の体と心を支配したいと思ってるような男なんだから。 事件は藤島の勤める警備会社にコンビニの通報から始まります。 そこで藤島が見たのは惨殺死体。 その後、離婚した元妻から娘失踪の連絡が入る。 娘の行方を追って単独捜査を進めるうちに、コンビニ強盗事件と娘との接点が表れる。 コミュニケーションがまったくなかった娘を追うことで、少しずつどんな娘だったのかが分ってきます。 優等生だと思っていた娘の裏の顔とか。 3年前の級友の視点で加奈子を描くことで、現在の藤島の視点だけじゃ分らない闇の部分が分った りして、仕掛けは面白いんだけど。。。 何だろうな~。 最初から最後まで救いがないの。 事件に巻き込まれたとか、被害者的な部分が一切ないと言うか。。。 闇の部分に生きてるから、闇の部分に消えて行って当然と言うか。。。 藤島にしても、捜査段階で極悪非道で、とても元刑事とは思えないくらい。 自分の欲望のために、「娘のため」なんて大義名分振り回して、やりたい放題だし。 そんな藤島だから、末路はまぁ予想できるんだけど。 でも最後の最後まで「父親として愛されたい。振り向いて欲しい」と言うのは哀れだったな。 それでもやっぱ同情できる点はなかったけど。 父親の剥き出しの狂気と娘の内に秘めた狂気の対比は面白いけど、人間ってここまで残虐になれる のか~って思った。 なんか犯罪者の心理を垣間見た気がして、めっちゃ気分悪くなった。 最後の最後まで後味悪いし。 多分この作者の作品はもう読まないだろうな。 |

