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関東で探すことになった両親の住まい。

 

検討していた引越し先は

北関東戸建て探し→((迷走))→東京の老人ホーム

へと変わり、ケアハウスへの入所が決まりました。

 

1つ1つやることを片付け、引っ越しの準備は進んでいます。

 

前回のお話はこちら下矢印

 

 

 

ケアハウスで家電設置場所とカーテン設置窓の採寸を終え、気になる次男の様子を見に行きました。

 

 

 

次男タカユキの病状

 

 

肺気胸で入院中の次男タカユキ。

病院の食事が少なくて足りない、他にも持ってきて欲しいものがある、ということで、それらを持参して夫と共にお見舞いに行きました。

 

ドレーンから繋がった何かの装置を点滴スタンドにぶら下げて、タカユキはゆっくり談話室に歩いてきました。

 

タカユキ

「病院のご飯だけじゃ

全然足りないから

差し入れ助かる。

あと、水も欲しい」

 

「じゃあ、明日また来るけど

肺の穴はどうなったの?」

 

タカユキ

「レントゲン撮ったら

治ってきてるっぽい」

 

「…ほんとに?

手術避けようとして言ってない?」

 

タカユキ

「いや…、そんなことないけど。

もうすぐ担当の先生が来て

詳しい話してくれるって」

 

「そうなんだ!

手術どうするか先生に聞いてみよう!

ところで、ビザの面談はどうしたの?」

 

 

こんなことになるとは思わず、タカユキはビザの面談の予約を入れていました

 

すぐに退院できる可能性は低そうなので面談は一旦キャンセルするものの、次はいつ予約をするのか?

 

出発まであと1ヶ月ほどしかありません。

ビザの発行が間に合わないと出国できなくなってしまいます。

 

 

タカユキ

「面談まだキャンセルしてないけど、

このまま退院できたら

予定通り面談受けようかなと思ってる」

 

「このまま退院できなそうだけど…」

 

「さっさと手術受けた方が

いいんじゃないか?」

 

そんな話をしていると、主治医の先生が談話室に現れました。

 

医師

「こんにちは。大体の状況

お聞きになられましたか?」

 

「はい、穴が塞がっては来てると…」

 

医師

「うーん…。肺も少し戻っては来てるんだけど

ちょっとレントゲン見ながら話しましょう」

 

 

医師に促され、私たちは別室に案内されました。

 

 

医師

「肺は戻っては来てるけどね

この、肺の上の方に破れやすい

ところがあるかもしれないんだよね」

 

タカユキ

「……」

 

医師

「ブラって言うんだけど、

肺の上の方に指の先くらいの

小さい風船みたいなのがあると

そこからまた穴が空いちゃうんだよね」

 

「それがありそうなんですか?」

 

医師

「内視鏡で見ないと

正確にはわからないけど

レントゲンで見た感じ

なんとなくありそうに見える」

 

タカユキ

「え〜。。。」

 

医師

「肺は膨らんできてるけど、今の所ね、

このまま手術しないで

自然治癒に任せた場合、

再発の可能性は50%」

 

「50%!!」

 

 

タカユキの顔に目を向ける私。

 

50%の確率で再発ですよ…

 

この状態で留学できる?

 

これはもちろん、

手術するよね??

 

 

タカユキ

「え〜…でも…、

塞がってきてるし」

 

「今はそうだけど

また穴開くかもしれないでしょ!」

 

 

この状況でも手術を渋るタカユキ。

 

 

医師

「無理にね、手術しなくてもいいし、

水曜日までに決めれば手術間に合うから。

いやねー、

でも、アメリカで入院ってなったら

大変だからねぇ

 

「ですよねー…」

 

 

留学中に気胸で入院、手術となったら数百万円はかかってしまいそうです。

しかも、私たち家族もすぐにアメリカまで駆けつけることができるのか…。

 

これはなんとかして次男を説得しなくてはなりません。

 

呼吸器の先生が去った後、私たちは次男を説得し始めました。

 

 

「留学中に穴が空いたら

私たちもすぐに行けないんだし」

 

タカユキ

「えー、手術したくない!」

 

「何言ってんの!

手術しなさいよ!!」

 

「再発率50%はヤバいだろ!

手術しろよ!」

 

 

50%の確率で肺に穴があいたら、しかもそれがアメリカでとなると私も渡米しなければなりません。

しかも、絶対に助かると言う保証もない。

 

さらにアメリカの医療費、一体いくらかかるのか…

 

 

タカユキ

「いやだ、手術はしたくない!」

 

いや、この状況で…

信じられないくらい頑なに手術を拒否します

 

実はかなり怖がりな性格で、医学部に進学した友人たちを、

 

「医者になりたいってすごいよな!

あんな血を見るような仕事をよくやろうって思うよな」

 

と、他の人とは少し違う意味で尊敬していました。

 

とりあえずこの日は一旦帰宅しましたが、翌日もタカユキへの説得は続いたのでした。