W杯3次予選タイ戦では4点を取って勝利を収めた代表ですが、岡田監督の掲げたサッカーとは少々違う形でした。
発足から時間がなく、狭い地域での多くのパス交換による打開というスタイルを表現するにはまだまだ連携やオートマティズムが確立していないのでしょう。
以前中村憲剛選手がインタビューで「受け手が相手を背負っていてもいいからパスを出せっていうのがオシムさんと違って、戸惑います」というようなことを言っていました。
これは明らかに昨年まで甲府を指導していた大木さんの指導です。
サッカーマガジンNo.1174(長谷部選手と水野選手の表紙)の記事の中に、今年の甲府のキャンプレポートが載っています。この中で、今季加入した山本選手が語っています。
「(略)安間さんに言われて一番驚いた指示が、『最終ラインでビルドアップをするときに、味方のボランチがたとえ相手を背負っていたとしても、そこに預けていい』ということ。いままでは『そんなリスキーなことはするな』と言われてきたから、びっくりしました」
どうにも納得がいかなかった。甲府は確かに面白いサッカーをしていたし、あんなチームが落ちるのは寂しいが、その落ちてしまったチームの戦術を、代表にそのまま当てはめていいのだろうか、と。
案の定、チリ戦では激しいプレスの前にパス交換もままならず、若手中心のチームに振り回されることになった。
プレスの弱かったボスニア戦ではパス交換も見られた。タイ戦でも片鱗を感じた。しかし、それはこのレベルの相手だからだろうという意識は消えない。
個人的には、オシムさん流のスペースをつくりながらそこへどんどん飛び出していくサッカーをしつつ、選択肢(技またはフィニッシュブロー的なもの)として大木流を絡めるのがいいのじゃないかと思う。
もちろん、このスタイルが日本人にあっている、という研究のもとに編み出したスタイルであろうから試していくのはいいと思う。しかし、それが「思わぬところから足が伸びてくる」アフリカのチームや、プレスの厳しい韓国、絶対的に身体能力に優れる欧州の国々に通用するのだろうか。その検証はこれからされるのだろうけれど、いまのレベルでは厳しいと思われる。
では、どうするのか。ひとつの答えは甲府の新監督、安間さんが提示してくれると思う。
今年の甲府は「横」を意識したものになっているという。縦に打開できない時に、後ろに戻すのではなく、横に出す、またはボール保持者の横に2人上がっていく、などの指示を出しているようだ。
代表でパス回しがうまくいかなかったとき、安間さんがそれを見て甲府のサッカーでなんらかの修正を施すのではないか。大木さんのアイデアと、安間さんのアイデアが小瀬のピッチで練り上げられていく気がする。妙な話だが、代表のサッカーに一番近いのはJ2の甲府なのだ。
安間監督、いろいろな意味で期待しています。
あんまり文が練り上げられてないので読みにくいですな・・・