風にのってきたメアリー・ポピンズ
帰ってきたメアリー・ポピンズ
とびらをあけるメアリー・ポピンズ
公園のメアリー・ポピンズ
…………
P・L・トラヴァース作、林容吉訳、岩波少年文庫。
これも大好きなシリーズです。
1930年代のイギリス、ロンドン、桜町通り(チェリー・ツリー・レイン)
17番地に住むバンクス夫妻には、
5人の子どもがいます。子どもたちの世話をするナニーとして
やってきたのがメアリー・ポピンズでした。
いかめしく、しつけに厳しい彼女。でも、物語や絵の中に入り込んだり、動物と話ができたり、宙に浮かんだり、星の精や不思議な力を持つ人たちと出会ったりと、
次々と不思議で愉快なできごとが起こり、
子どもたちはすっかり彼女の虜になってしまうのでした。
それでも、別れの時が来て、メアリー・ポピンズは、来たときと同じように
突然去ってしまいます…
この時代のイギリスのこの階級の子どもたちは、両親と過ごす時間が
とても少ないのです。
朝ご飯も、夕ご飯も、大人とは別に、子ども部屋でとります。
朝起きて、着替えて、ご飯を食べてから、(これらのことを世話するのがナニー)
ようやく、母親であるバンクス夫人が子ども部屋に挨拶にやってきます。
こんな生活もあるんだ…と、驚くばかりでした。
挿絵もとてもイギリスらしくて、素敵なんです。描いているメアリー・シェパードの
お父さんは、くまのプーさんの挿絵を描いた人なんですって!
番外編で、「メアリー・ポピンズ・イン・ザ・キッチン」「メアリー・ポピンズとお隣さん」
「さくら通りのメアリー・ポピンズ」の3作があります。
「さくら通り…」の中で、メアリー・ポピンズがいう、
「失くしたものは、かならずどこかにあります」という台詞が好きです。
そうなんだ、どこかにあるんだから、失くしたことを嘆く必要はないんだ、
と、深く感じ入ったことでした。
ディズニーの映画は、あれはあれで別の世界を作っていますね。バート役のディック・ヴァン・ダイクが、とても素敵でした。
あと、「ウォルト・ディズニーの約束」という、この映画を作るときにディズニーとトラヴァースが
会った時のことも、映画になってるのですね。これは未見なので、見てみたいものです。