子供の頃、図書館が近くにない場所に住んでいました。

本というのは買うもの、か、学校図書室で読むものでした。

本が好きでしたが…

 

自治体の図書館に行けるようになったのは、大人になってからです。

通っていた学校の近くにあった図書館は、とても古い建物でした。

地下には、ご夫婦でやっている、小さな食堂がありました。

閉架式書庫を、無理やり開架式にしたために、まるで潜水艦のような、すれ違えないくらい

幅の狭い急な階段と、書架。

ひっそりとした薄暗い中に並ぶたくさんの本の背表紙。

 

就職試験の結果を待っていたあの時間、図書館にいることで、救われたような気持ちになりました。

 

その後、就職して環境も変わり、自宅パソコンで蔵書を検索してリクエストすれば、

図書館のカウンターに引き取りに行くだけでよくなりました。

返却ポストも、図書館以外の便利な場所に置かれて…。

そして、一時期、仕事が忙しすぎて、本を読みたいという気持ちがなくなり、

読んでも全く頭に入らなくて、図書館からも足が遠のいてしまったのです。

 

今日、久しぶりに図書館へ行って、書架に並んだたくさんの本の背表紙を

眺めたとき、昔の救われたような気持ちがよみがえってきました。

検索してヒットした本だけを読むのではなく、こうして、棚に並んだ本との

出逢いを楽しむ…

なんだか、豊かな気持ちになれました。

また、図書館に行く毎日が復活しそうです。