『援助交際』を始め、二ヶ月ほどがたっただろうか?
私達は、毎日馬鹿ほど遊んだ。


夕方に起きて、『援助交際』の一仕事をし。

そのお金で、カラオケに行ったり、はたまた友達の家に、大量にお菓子を買って押し掛けたり。

そんな毎日だった…



そんなとある日。
いつものように、ある公園の前の公衆電話で、テレクラに電話をした。
もちろん『援助交際』の、お相手を探すため。

当時、携帯電話はまだ高く。
高校生の大半はPHSを使っていた。

PHSでは、女性は無料のテレクラには電話は出来ないのだ。


慣れた手付きで、テレクラで相手を見付けた。
こちらは、二人だけど相手は一人で…

私たちを見て、好きな方を選ぶという事だった。


女を選ぶなんて、今思えば、まるで小さな風俗店だ。

まぁ、どっちが選ばれたって恨みっこなし!と、私達は、その公衆電話の前で、煙草をふかしながら相手を待った…。


暫くして、相手の男が来た。

あまり覚えてないが、30代の男でシルバーのワゴン車だった。


私達も、馬鹿でもない。

相手の車に、目を向けた。

フルスモークのワゴン車に、乗ってはいけない。


フルスモのワゴンは、後ろに、多数の男が隠れていて、車に乗ったが最後!回されたりするなんて話ぐらい、若い子の間では有名な話。

例えナンパだろうが、援助交際だろうと。
フルスモのワゴン車に乗らない。

私達は、体をお金に変えているのだ。
この時は、無料【ただ】で回されてたまるか!そう思っていた。


相手の車に目を向けた。
フルスモではないし、中に他の人は乗っていない。


それを確認し、私達は口を開いた。

『どっちにする?』


私か友人かを、選んでもらうためだ。
まだ所詮経験も浅い、15歳の女だ。

三人で、行為を楽しむなんて考えもなければ、そんな事出来るはずもなかった。


『君にするよ』

そう言って、相手は私を指差した。
私と友人は、良く似たタイプだったから。

きっと身長が低い私を選んだだけで、特に意味はなかっただろう。



友人に、少し待っていてと伝えると、車で少し公園の奥まで移動した。

公衆電話は、道ぞいにある。
人目のつく場所では、さすがにと思ったのだろう。

歩いても、友人のいる場所から五分程度。

だから、私も安心した。

だけど、それが『援助交際』でのはじめての『失敗』だった…。


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