「あれ?裕子先輩こんにちは」
学校帰り、家の前で裕子先輩を見かけて挨拶する。
この前儀君の家で会って以来、学校でも気さくに裕子先輩は話しかけてくれる様になっていたので、裕子先輩の後ろ姿を見かけてすぐに走り寄った。
私気付いた先輩は手を振って私が追いつくのを待ってくれていた。
「今日も皆さんで勉強会ですか?」
「この前尾鷲くんが探してた問題集見つけたのに渡すの忘れちゃって、持ってきたの」
わざわざ持ってきてくれるなんて優しいんだな~
チラリと裕子先輩を伺いながら、そんな事を思ってしまった。
義君大好き・熱烈アピール中の私としては、このシチュは気になる所ではあるんだけど・・・裕子先輩にはサッカー部の彼氏さんがいるし、大丈夫だろうと安心している。
でもな~最近義君とその友達たちの勉強会が毎週の様に行われている。
それは義君の家だったり、他の先輩の家だったり図書館だったりしているみたい。
これは、義君のおばさん情報なんだけどね。
受験生だし仕方がないけど、他の女の先輩が勉強会にいるのは心配なんだよね。
ちょくちょく探りを入れてみるんだけど、義君の周りに彼女らしき影がない。
ただ裕子先輩は勉強会仲間の中で唯一義君と同じ高校を志望校にしているらしく、よく連絡や受験対策について話しているらしかった。
これは義君から直接聞いたこと。
もし義君が裕子先輩を好きだったら私に明け透けなく話したりしないと思うんだよね。
なのに、義君は平気と言うか明日の天気の事を話すみたいにケロリと世間話程度に話してくれたから、そこに恋愛感情はないと自分なりに分析してみました。
という事で、私は本当に裕子先輩に懐いてしまいました。
彼氏さんもちだし、義君にもその気はないし、綺麗だし、優しいし、私にお姉ちゃんがいるならこんなお姉ちゃんが欲しかったな。って思う位。
裕子先輩と取り留めもない話をしながら、家の玄関まで辿り着いた。
さよならの挨拶をすると、先輩はそのまま斜め向かいの義君の家へと言ってしまった。
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もう1つの小説One's inmost thoughts日常に満足している陽菜と、遊び人で本気で恋する 事を知らない颯太。
そんな二人が出会って、恋する王道ラブストーリー
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