もうすぐ、文化祭。
私だけまだ作品が仕上がらなくて
日曜日の学校へ・・・・
校舎横の体育館では
バスケ部の子たちの声がする。
そ-いえば さっき
相葉センセとも会ったけど
男子達より相葉センセの声ばっかしてる(笑)
いつも、元気だなぁ~。
部室で
最後の仕上げをしていると、大野センセが来た。
「おっ。もーすぐ終わりそうじゃん」
「はい。先生は?」」
「う~ん・・・今回はいつもは描かない人物パーツだから
難しくってさ・・・・」
「あ。わりぃけど、そっち終わったらちょっと手伝ってくんない?」
そう言うと、後は一切口を開かずに描き進める。
心地いい、静かな日曜の午後・・・・・
やっと出来上がった。
いつの間にか後ろに回って覗き込む大野センセ。
「あ。いーじゃん。これぜってー金賞取れっぞ」
「え?賞なんてありました?」
「(笑)ナイ」
「もう!!(笑)」
「じゃあさ。オレの方、手伝って」
「何すればいいですか?」
「んとねぇ。・・・・そう、ここに座って。
こう、手をね・・・こうして、うん、そうそう」
「もしかしてパーツモデル?」
「うん!」
「ムリムリ。先生みたいに指きれいじゃないし」
「ん!?大丈夫。そのままでじっとしてて」
また、沈黙が訪れ
聞こえるのは、エンピツが紙の上をサラサラと走る音だけ・・・・
先生は私を見てるわけじゃない。手を見てるfだけ・・・・
でも・・・
視線を感じてドキドキする。
下を向いて描きながら時々顔を上げる。
綺麗な・・・顔。
・・・・・すき・・・・
「センセ・・・すき」
思わず口をついて出た。
目線を下に落したまま、描きながら
「オレも」
「えっ・・・・!?」
エンピツを置き、ゆっくりと近づいてくる。
外の声もしなくなっていた。
そばに来た先生を見上げる。
優しい笑顔で、「オレも好き」
さらに、かがんで私の耳元で言う。
「ねぇ。次はヌードモデルになって。
オレの指でなぞらせて・・・・」
急に体が熱くなる・・・・・