私がなかなか靡かないものだから、意を決してLINEで告白してきた福田さん。

私と息子の家族になりたいとのこと。


こんな有り難い話、そうそうないのは百も承知だ。

ブスのくせに値打ちつけるなと怒られても無理はない。


でもね

どうしても許せない出来事があった。


いつものように、いつもの電車で帰路に向かう車内で、馬鹿デカい声で話す女性2人組に遭遇した。

なんとなく会話を聴いてしまい驚愕した。


女A「なんかさー、駅でバイトしない?って声かけられてさー、気持ち悪いから無視したんだけど追いかけてきて、ちょっと話聞いたんだ。そしたら数分で済むし、お金もらえるなら良いかなーって思って引き受けたの。」


女B「怖っ!で?どんなバイトなの?」


女A「今から女性がここを通るから一芝居打って欲しいって。僕が好きな人がいるって言ったら、分かった好きだけど諦めるって言うようにって。」


女B「え?それだけ?それでいくら貰えたの?」


女A「1万円。すごいよねー。」


女B「え?それだけで?いいなー、私がやりたかったなー。」


女A「いいでしょうー。でもね、お目当ての女性が通りがかったんだけど、しれっと去っていきそうになったんだ。で、慌てて手を掴んでこっちに連れて来たから焦ったよ。」


女B「ギャハハ!興味なかったのかな。」


女A「たぶんそう。でもね、私感極まって泣いたんだよ?凄くない?」


女B「ギャハハ!女優だよ!女優!」


女A「そうだよ。今から目指そうかな、なーんちゃって。ギャハハ。」


女B「その2人、上手くいったのかな?」


女A「さあね。今頃どうしてんだろうね。」



‥‥今まさにあなた達の目の前にいるよ。



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