福田さんのLINE誤送のことなどすっかり忘れた頃、今度は駅で揉めてる福田さんを見かけた。


何故ここにいるのだろうと不思議に思ってたら、私と目が合った。

するとあれよあれよと手首を掴まれて引き摺り込まれた。



福「何度も言うけど、この人が好きなんだ。何故わかってくれない!」



は?いきなり何言い出すの?

揉めてる相手女性が目を潤ませている。



女「分かりました。諦めます。さようなら。」


なんか下手なドラマを見せられてる気がしてならない。

余計なお世話だけど、そんな簡単に諦められるの?と思ったり。


福田さんは我に帰ったように私の手をバッと離した。



福「ごめん!あの子がしつこくて。」


私「大丈夫ですか?」


福「うん、もう大丈夫。」


私「そうですか。では失礼します。」



いろいろ聞きたかったけど、傍観者がたくさんいたので一刻も早くこの場を立ち去りたかった。


次に来た電車に乗って家路に向かった。