福田さんの仕事ぶりを見ていると、いかに自分が無能なのか思い知らされた。

たぶん私は福田さんが1時間でこなせる仕事を2時間も3時間も掛けている。


私が電話で手こずってても、貸して?と電話を交代したら数分で先方を納得させてくれた。

嬉しい反面、若干悔しかったり。


こうなったら期間限定で来てもらってる間に、彼の手腕を根こそぎ盗んでやろう。

本気でそう思った。


福「キミからの視線をやたらと感じるのは気のせいなのかな?」


私「福田さんの仕事ぶりに感銘を受けました。今のうちに吸収させてもらおうと必死なんです。」


福「僕なんかたいしたことないよ。キミも充分良いもの持ってる。大丈夫だから自信を持って。」


褒められると嬉しい。

俄然やる気が出てきた。


そうこうするうちに仕事が落ち着いてきた。

いよいよ福田さんがここで働く最終日になった。


今まで本当にお世話になりました!