父のお参りに行った辺りから心が軽くなった気がする。
きっと見守ってくれてるのだろう。
自分ではそれほど凹んでるつもりはなかったんだけど、渡辺さんが言うには見ていられなかったのだそう。
日に日に笑顔が増えて本当に良かったと言ってくれた。
父が亡くなったこと以外は話していないけど、あれこれ聞いてくるでもなく気がついたらずっと側にいてくれた。
空気みたいな優しい人。
少しずつ惹かれていった。
程なくして交際開始。
お互いずっと一緒にいたい人だと思えた。
気づいたら私の部屋に渡辺さんの荷物が増えてきた。
ふと思い出す。
何故私は何度も同じ過ちを繰り返すのだろう。
やっぱり私には
クズしか寄ってこなかった。