トミカ博の会場に到着した。
意外と広い。
親子連れがたくさんいた。
この中から果たして息子を見つけることができるのだろうか。
中に入るにはチケットがいる。
当日券ってどこで買うのかな。
しかし、すぐに息子を見つけた。
入り口付近で大声で泣き叫んでいた。
困り果てた様子の谷さんと元カノ。
ブランド尽くしのお召し物に高さ15センチはありそうなピンヒール。
とても場違いな服装だ。
普通こう言うところに来る時はジーンズにスニーカーなど動きやすい服装だ。
だからとても目立っていた。
咄嗟に駆け寄り息子を抱き上げた。
顔は鼻水と涙でぐっちゃぐちゃ。
泣きすぎて目が腫れている。
リュックからタオルを取り出し顔を拭いた。
私「ごめんね。こんなことになるなら預けなきゃ良かった。ホントごめん。」
元カノ「え?誰?」
谷さんは私と元カノを交互に見ながらこう言った。
谷「あー、いつもお世話になってる家政婦さんだよ。」
知らなかった‼︎家政婦だったんだ私‼︎
思わず吹き出してしまった。
元カノ「何がおかしいの?」
私「いえ、なんでもないです。さ、帰ろうか。」
谷「なんか眠そうだから連れて帰って?」
私に指図するな!このバカちんが‼︎
私「言われなくても帰るよ。どうぞごゆっくり。」
元カノ「なんか家政婦のくせに偉そうね!」
私「これはこれは失礼しました。では息子を連れて帰ります。ごきげんよう。」
元カノ「は?息子?なんで?」
最後まで聞かずにその場を後にした。
さてさて、その後どうなったのかな?