三上さんに週末の予定を聞かれた。
買い物と犬の散歩だと言うと、午後からフードコートに行こうと誘われた。
息子が大好きなキャラクターのイベントがあるらしい。
へぇ、前言ったこと覚えててくれたんだ。
さすが仕事ができる人は暗記力が半端ない。
息子に話したら大喜び。
週末が来るのを指折り数えていた。
いよいよ当日。
フィギュアをたくさんリュックに詰めていた息子。
でも重いからひとつだけにしようねと言うと泣く泣くいちばんのお気に入りだけを持っていくことになった。
待ち合わせ場所に行くと、三上さんの隣には男性がいた。
誰だろう。元のご主人?‥‥にしては若すぎるか。
ニコニコしながら三上さんが言った。
三「息子くんは私とデートだから、あとは2人でお話ししてね。」
あ、そう言うことね。
こんないきなりなんだ。驚いたよ。
息子を見た。
モジモジして私の後ろに隠れてる。
ここで三上さんが息子にこう言った。
三「ほら、あそこにいるのは誰?」
息子の目がキラーン。
三「おばちゃんと一緒に行って誰か教えてくれる?」
息「うん!いいよ、一緒に行こう!」
手を繋いで一目散に去っていった。
すごいね、つかみはOKだ。
その男性が言った。
男「初めまして。高山と言います。」
第一印象は爽やかな人。
有名人に例えると、中山きんに君みたいだった。