中学生になった頃、私は某アイドルに憧れた。

その子になりたくてダイエットを始めた。

折れそうなほどのウエストを目指して、運動と食事制限をした。


それが気に食わない母。

毎日のように揚げ物が続いた。

丼鉢山盛りのご飯を出された。

何故か自分で入れることを許してもらえなかった。


お弁当も高カロリーのおかずばかり。

ご飯もしゃもじで思いっきり押しながら詰めるので、お昼に食べようとした時お箸が折れた。


母がボソッと呟いた。


「自分だけ痩せようだなんてそうはいかないから。」


いやいや、なら大福頬張るのをやめればいいのに。

実の娘を常にライバル視するのは何故なんだろう。