しばらく山崎さんを避けていた。

会っても何を話していいのか分からないからだ。


向こうから連絡もなかった。

このまま疎遠になるのかな。

もうそれでもいいや。


そう思っていたら、インターホンが鳴った。


山崎「入ってもいい?」


私「どうぞ。」


山崎「これを見て欲しい。」


2枚の紙を渡された。

戸籍抄本と給与明細。


山崎「正式に離婚した。ちゃんと働いてる証拠を見て欲しい。これからの僕を見て?」


私「奥さんや子供さんに未練はないの?」


山崎「うん、ないよ。幸せになって欲しいとは思うけど。」


私「分かった。」


山崎「僕と結婚を前提に付き合ってください。」


私「はい。」


山崎「え?やった!有難う!」


これで本当に良かったのかな。

でも好きだから一緒にいたい。

今はそれだけだ。