新車がやってきた。

満面の笑みの夫。

早速1人でドライブに出かけた。


その後ローンも無事完済し胸を撫で下ろした。義父がちゃんと払ってくれて良かったよ。


でも何故かお礼を言うように言われた。

俺のお陰で新車に乗れてるんだから感謝しろよと。


300万ふんだくった事は頭からすっぽり抜けてるらしい。

夫も有難う父ちゃんなどとボケたことを言っていた。

コイツら相当アホなんだなと思ったけど黙っていた。



そんなある日、義実家に呼び出された。

今度は何?


「えっと,この不景気で自己破産することになりました。」


はぁぁぁ???

でも車のローン完済済みなのが不幸中の幸いだ。申し訳ないけど、うちに被害は及ばない。


義父が続けた。


「よって連帯保証人になったお前達に支払い命令が行くから」


え?連帯保証人って何?

なんと、夫が勝手にサインしたと白状した。


金額は400万円


「なあに、払えないって言えば勘弁してもらえるから大丈夫。」


いや、そんな訳ないよ。

何呑気なこと言ってんの?


義母が顔をくしゃくしゃにして笑っている。


「何がおかしいんですか?」


「ふふっ、情けないなーって思って。」


情けなくて笑うのか?

お前もアホなのか?


用紙を見せてもらい電話した。

本当に勘弁してもらえるのか確認したかったからだ。


すると鼻で笑われた。

払えません、なら仕方ないですねとは絶対ならない、お宅の場合夫婦共正社員だし、持ち家ではないけど車がある。全財産かき集めたり車売却などして絶対400万払ってもらうからと言われた。


義父がへー厳しいんだなーと呑気なことをほざいた。

夫は車は絶対売らないからと泣いていた。