入社式を終え、配属先が決まった。
自宅から電車で2時間のところだ。
これを機に一人暮らしを始めた。
皮肉なことに、伊織の家で家事全般をこなしていたので、掃除も洗濯も料理も全く苦にならない。
自分だけの城がとても快適だった。
仕事を覚えるのは本当に大変だけど、上司も同僚もみんなとても優しい。なんとか続けられそうだ。
GWになり大学のみんなと会うことになった。
みんな日本中に散らばってるので久しぶりの再会だ。
もちろん海人もそのうちの1人。
ちゃんと普通に話せるかな。
相変わらずカジュアルな服装の海人。
とても爽やかで似合っている。
こんな見目麗しい人と一糸纏わぬ姿で、あんなことやこんなことをしたんだと思うと身体が疼いてしまう。
いや、こんなことを考えてはいけない!
私は生まれ変わったのだから。
海人もいろいろ思うところがあるのだろう。私のそばには近寄って来なかった。
彼女とは続いているのかな?
ま、どうでも良いけどね。