いよいよ空人くんは高校3年、私は大学3年になった。

就活の合間のバイトは辛かったけど、なんとか両立させた。


やっと通過した第一志望軍の長期インターンを断腸の思いで辞退した。

理由は、空人くんの定期考査と重なったからだ。

毎日来て欲しいと言われたからインターンのことは敢えて言わずに了承した。


今思えば後にも先にもここ以上の企業はない。逃した肴は大きかった。これも可愛い教え子のためだから背に腹は変えられない。


そんなこんなで、いよいよ受験シーズン到来。

空人くんよりも海人の方が緊張していた。

俺は兄としてどうすれば良いんだろうと頭を抱えていた。


ここで海人が変な願掛けをした。

空人が合格したら俺と付き合って欲しいと言ってきた。

なら絶対付き合うことになるねって言ったらパッと顔が明るくなった。


付き合うかどうかは別として、とにかく私が絶対合格させてあげるからね!