翌朝。やっぱりやめようよと言う私に、いいじゃんいいじゃんと笑顔のりおな。


いつものように、いつものところですれ違う。


あの、この子があなたのことを好きになりました!連絡してやってください!


そう言ってりおながメモを渡した。

私は恥ずかしさのあまり、顔を手で覆っていた。


私は見てないけど、はぁ、と言いながらメモを受け取り去って行ったらしい。


因みにそのメモには私の名前と年齢、LINEのIDを書いてくれていた。


敢えて電話番号を書かなかったのは、もし変な人だった場合LINEなら即ブロックすればいいと思ったかららしい。


相変わらず先の先まで読んでくれてるのね。


でも‥‥


もし今日中に連絡が無ければ明日の朝、どんな顔してすれ違えばいいのだろう。


ひょっとしたら私に会いたくなくてワザと電車の時間を変えるかも。

だとしたら申し訳ない。


そう思っていたら、夜の9時に連絡が来た。


大人を揶揄わないで欲しい。

でも、嬉しかった。

もし本気で言ってくれてるのなら友達になりましょう。


やった!嫌われてはいなかった!


この日からLINEのやり取りが始まり、毎朝挨拶を交わすようになった。


彼の名前は宮崎慎吾さん。

今年から新社会人の22歳。


さて、どうなることやら。