『またこの対決をする日がやってくるとは、人生繰り返すとはよく言ったものだわい。しかし、今回もお前ごときに負ける訳にはいかないぞ』
『いや親父、貴方には欠けているものがある』
『その台詞、前にも聞いたわい』
『なんだと、じゃ、勝負だ』
至高のメニュー 対 究極のメニュー
因縁の闘いの火蓋は切って落とされた。
『究極の辛いものに世界一辛い唐辛子🌶なんてもう古い考えだ。ワシも当時は若かった。ふふふ…見て驚くなよ』
…会場はしんと静まりかえった…
『おおっこ、これはっ』
『ふふふ、驚いたか。アイスクリームのキムチだ』
『甘さと辛さの絶妙なハーモニーアイスクリームの甘さがキムチの辛さをマイルドに包み込んでいるっ』
『辛いだけの代物とはおさらばじゃ。時代は甘さを求めておる』
どよめきが会場を包み込んだ
『親父よ。甘さに目をつけるとは…だが、今回も親父には欠けているものがある』
『ほざくな』
『では見るがいい、これが俺の究極のメニューだ』
『おぉ…』
『や、山岡くん、これはっ』
『私が全ての材料を手作りした究極の七味唐辛子ですよ最近たぢまが絶賛している『内藤とうがらし🌶』の七味にヒントを得ました』
『山岡くんっヒントを得たって、ただのパクりじゃ…こんな事が許されるとでも』
『ほーら、熱くなった。それを証拠に、今、火を吹いたじゃありませんか』
『まっ…なっ…はっ』
ざわめきが会場をこだまする。
『確かに…我々は究極の七味唐辛子を食べたわけじゃないのに🌶口から火を吹いた』
『それに…口にしていないのにどこかに広がるこの芳しい七味の風味』
『ふっ…昔味わった内藤とうがらしの七味の味を身体が勝手に再現しているんですよ』
『な、なんと食べさせていないのに風味を感じるように仕向けるとは』
『たぢまが先日ブログにて内藤とうがらしの七味🌶を取り寄せたと書いていたのは伏線だったのかっ』
『山岡くん、いつの間にたぢまとそんな協定を…』
『内藤とうがらし🌶を持ち出せばたぢまが動く事も見据えた上でのこの作戦か』
『茶番だ』
『うるさい親父』
…究極の対決は終わることが無い…