お出かけしたいが電話待ち中のためお家にカンズメ状態。
撮りためたテレビ番組を観ております。
テーマは阿部定事件。


犯人の阿部定は元々は裕福な家の産まれ。中学生の時、年上の大学生に強姦されます。
もう結婚出来ないと奉公に出されますが、奉公先で盗みを働きクビになります。
自暴自棄になった定は近所の悪い仲間と遊び歩き家に帰らないこともしばしば。手を焼いた父親は定を芸者置場に売り渡します。
芸者場を点々とした生活を送ります。そうした生活を送っているうちに
「愛欲に快感をおぼえるようになり一人寝が淋しくなった」
と後に語っております。

名古屋の小料理屋で働きながら身を売っていた時、小宮五郎という紳士に出会います。
「身体を売るのはもう辞めるように。開店資金を出すから小料理屋でも開きなさい」
と言われ小料理屋の修行のため東京中野の「吉田屋」に勤めます。そこで吉田屋の主人の石田吉三と出会います。働き始めて2ヶ月後定は吉三と肉体関係を持ちます。
「始めて身も心も満足させてくれる相手に会えた」
と後に定は語っております

その関係が吉三の妻にバレた吉三は「旅行に行く」と言って家を出、定と連れ込みで愛欲生活を送ります。お酒を大量に飲んでは身体を求め合う。放蕩三昧の日々。
定はふざけて吉三の首を絞めたりしていたそうです。
「今日は疲れているから寝かせてほしい。寝たらお前はまた俺の首を絞めるだろう。締めるなら途中でやめてくれるな。途中でやめられると苦しくて仕方がない」
と言われ定は「この人は私に殺して欲しいのかな」と思います。冗談よね。と思っていたにもかかわらず、定は吉三の首を絞めて殺してしまいます。
早く逃げなければならない。そう思いながらも定は吉三のアレを愛おしげに撫で回し持っていた包丁で切り落とし紙で包んで持って逃げたのです。

吉三の死体には腕に包丁で「定」と刻み込み、足に血文字で「吉三定二人きり」と書いてあったそうです。
定は逃げている間も吉三のアレを愛しんでいたそうです。捕まった後も「アレは大切なものだから返して欲しい」と警察官に訴えていたそうです。

定には精神的に正常な判断が出来る状況になかったとされながら懲役6年の刑が科せられます。

犯行当時大量のアルコールを飲んでいた事
少女時代に強姦されたことによりPTSDを患っていたとも言われております。

犯行理由がイマイチ不明で犯行内容が驚愕のこの事件は当時センセーショナルに語られたばかりではなく、今でも前例のない事件として語り続けられているのです。

それにしても、殺した男のアレをチョンするなんてよっぽどソレが好きだったのね…。