前にもお話したことがあるのだけど、
これは今使ってるお財布。
本当はカードケースなんだけどね。
これの前に素敵なお財布を使ってたの。
お誕生日に旦那さんに買ってもらったコーチのお財布。
それを実家に帰った時に、母にあげたんだ。
「空ちゃん、いいお財布持ってるね」
「よかったら使う?」
母のお財布が古かったから、いいお財布使って欲しかったの。
私のはまだ新しかったからね。
旦那さんに言っても賛成してくれたし。
それ以来、カードケースを使ってる。
特に問題なく過ごしてるから、新しいお財布を買おうと思わなかったんだ。
一昨日、家族でデパートに行ったの。
「お財布買ってあげるよ」って旦那さん。
「持ってるからいいよ」
「あれじゃ不便でしょ」
「大丈夫だよ」
「見るだけ見てみようよ」
前のお財布を買ったコーチに行ってみたの。
かわいいさくらんぼのシリーズが出ててね、
「これかわいいね」
「これにする?」
私はお財布は買う気がなかったの。
次に買うときは、お財布とバッグを兼用させようと思ってたから。
小さいバッグの中の仕切りにお金を入れて、
後はスマホとハンカチとカギが入るだけのバッグ。
文庫本が入れば尚良し。
そんな空想してた。
さくらんぼのシリーズの小さなバッグを見たとき、
「いつかこういうので暮らしたいんだ」
って旦那さんに説明したんだよね。
だからお財布はいらないよってね。
「今買おう」って旦那さん。
「え?」
買わない理由にしたかったのに、もっと高価なものを買ってもらうことになっちゃう。
「いいよ。いいよ。もったいないよ」
「買わせてよ」
こんなやり取りが続いてね、
「食事しながら考えとくわ」ってお店を出たの。
「やっぱりいらない」って断るつもりだったんだけどね。
よく考えてみた。
旦那さんは私に贈り物がしたかったのよ。
私だって、実家にお菓子を贈って喜んでたよね。
そうそう、私も母に素敵なお財布を持って欲しいって思ったよね。
旦那さんもそれと同じ気持ちなんじゃないかな。
喜んで受け取るのも優しさだわ。
お母さんにプレゼントして断られたら悲しいもの。
喜んだ顔が見たいよね。
「大丈夫だよ。任せてよ」
「ありがとう。買ってもらおうかな」
こういう小さなバッグ一つで暮らしたかったんだ。
文庫本は入らないけど何とかなるよ。
他のバッグもまだ持ってるけど、
いつかこれ一つで暮らせるといいな。
旦那さん、どうもありがとう。
それでは、今日もよい一日を。