UーKnowはとても人気があって
毎日が忙しい
 
2人で交代していても
それぞれの担当している仕事が
毎日のようにあるから
それぞれ、クタクタになるまで
仕事をしている
 
今日もユンホさんが
朝早くから出掛ける予定になっている
 
僕は、ユンホさんに
朝ご飯を作ってあげようと
始発の電車に乗ってマンションに向かった
 
僕はいつも、ユノさんの
世話ばかりしているけれど
真面目に仕事をこなすユンホさんの
体調が心配でならなかった
 
まだ、明け方の暗い部屋に
鍵を開けてそっと入った
 
「良かった
    2人とも…まだ寝てるんだ…」
 
音を立てないように
気をつけながらキッチンに立って 
朝食を作り始めた
 
出来あがった料理を
テーブルに並べていると
ドアが開いて
ユンホさんが寝ぼけた顔をして
部屋の中に入って来た
 
「あれ?  チャンミン…」
 
ユンホさんは僕が
キッチンにいる事に驚いた顔をした
 
「こんなに朝早く
    何しているの?」
 
「ユンホさんが 
    朝早くから仕事だと聞いて
    朝食を用意しようかと思って…」
 
   「俺のために?」
 
テーブルの上の料理と
僕の顔を交互に見ていた
 
「迷惑でしたか?」
 
僕が、勝手にした事だから
ユンホさんがどう思っているのか
とても気になった
 
「そんな事ないよ
    ありがとう  チャンミン!」
 
ユンホさんは、嬉しそうな顔をして
僕を見て笑ってくれた
 
「チャンミンは料理も出来るし
    掃除も綺麗にしてくれる
    家でもやってるの?」
 
「ええ、僕の家族は母親だけなんです
 
    母は仕事をして僕を
    学校に通わせてくれているから
    家事は出来るだけ僕がやってます」
 
「そうなんだ…
    俺たち兄弟も似たようなもんだな」
 
「どういう意味ですか?」
 
「うちの場合は父親だけなんだ…
 
   俺たちが、まだ幼い頃に
   おふくろは、離婚して家を出て行った
   親父がずっと、俺たちの面倒を
   1人でみてくれていたんだ
   俺も時々は手伝っていたけど…
 
   親父は、今は転勤で遠くに住んでいるんだ」
 
この兄弟も、僕と同じような境遇だったんだ…
そう思うと、親しみを感じた
 
「そうなんですね…
    ユンホさんも、ユノさんも
    寂しい思いをしてたんですね」
 
「俺たちは、2人だったからね
    あまり寂しいと思った事なかったよ
 
    でも、君は一人っ子なんだろ?
    寂しかっただろうね」
 
ユンホさんが、優しい眼差しで
僕を見ていてくれている…
 
僕の寂しさを理解してくれた
その言葉に
胸の奥がじんと暖かくなるのを感じた
 
本当にユンホさんは優しい人なんだ…
 
僕はユンホさんと一緒にいると
とても、落ち着いた気持ちになれた