ベッドに身体をそっと下ろされて
そのまま、ユノさんは
僕の顔の頬に手を伸ばして
そのまま上から僕をじっと見つめる

その表情はいつもと変わらない
でも…何か言いたげにも見えた

何もしないまま
しばらく
僕の顔を見つめ続けるユノさんに
僕の胸に微かな不安が過る

「ユノさん…?どうしたの?」

自然に震えてしまう指先を伸ばして
ユノさんに触れた

「チャンミン…」

僕の指を掴み
そのまま自分の顔に近づけて
唇でそっと触れた

「お父さんの事…聞いたよ」

何で…どうして…
シオンさん…そんな事
話してしまったの?

「それは….」

僕は返事が出来ずに黙り込だ

「だからね    チャンミン 
    君には自分の本当にしたいと思う事を
    大切にして欲しい」

ユノさんの優しい言葉が 胸に響く

だからこそ僕は
この人から離れたくないんだ

「ユノさん…
  僕が思うのは貴方の事なんですよ
  それ以外にあるはずないんです」

僕の言葉にユノさんは 
唇で触れていた僕の指を
自分の指に絡ませて
そのまま、ベッドのシーツの上に
押し付けるように下ろした

「本当に…それでいいの?」

真剣な眼差しで
もう一度尋ねられた

「はい…」

僕は、ユノさんの瞳を真っ直ぐ見つめて
こくりと頷いた

ユノさんの黒い瞳が
微かに揺れたように感じた

その途端、ユノさんの表情がふっと和らぎ

「ありがとう…チャンミン…」

一言、そう告げると
僕の唇に口づけを落とした

微かに唇が触れる距離で動きを止めて
もう一度

「ありがとう…」

ユノさんは、小さな声で呟いた

暖かい唇の感触が
僕の胸の鼓動を高鳴らせる

何度も絡まる舌先に
僕への強い愛情を感じて…

何時も優しく僕を包み
愛してくれる

この人と一生
一緒に暮らしたい…
何があっても離れたくない

もっと…もっと…
あなたを感じたい…

自分からこんなにも
この人の温もりを求めたのは
初めてかもしれない

いつの間にか
夢中で、ユノさんの背中に手を回し
自分から何度も唇を重ねた