夜マンションに戻ると
部屋の中が静かで
テミンがいない事を実感した

テミンがヨニさんと
実家に行っている間は
ナミさんも休んでもらっていた

2人分の夕食を作って
ユノさんの帰りを待った

しんと静まり返った部屋の中は
僕に孤独を感じさせた

「今までは
1人でもなんとも感じ無かったのに…」

テミンの存在の大きさを
実感する

僕でさえそうなのだから
もしも
ユノさんがテミンを
手放してしまったら…

ユノさんの事が
とても心配になった



ドアの開く音がして
ユノさんが帰って来た

「お帰りなさい」

部屋に入って来たユノさんは
何時もより
疲れた顔をしていた

やっぱり…
テミンがいない事が
寂しいのかも…

僕はユノさんに近づいて
ユノさんの身体を抱き締めた

「ユノさん…
辛いなら、ちゃんと
言葉にして下さい

その為に僕がいるんですよ」

「チャンミン…」

「貴方が辛い事は
僕も…辛い
僕たちは
同じ気持ちじゃないんですか?」

そう言葉にした時
ユノさんが逆に
僕の身体を苦しくなるほど
強く抱いた

「ユノさん…?」

その力の強さに
驚いて、声を上げると
ユノさんは、顔を歪めて
今にも泣き出しそうな
表情を浮かべていた

「今夜は…ずっと
こうして抱いていたい…」

ユノさんは
きっと辛いのだろう…
僕は、黙って頷いた

ユノさんが
僕の中で
苦しみを少しでも
忘れて欲しい

ユノさんが
僕の身体を優しく撫でた…

触れる指の感触に
次第に
身体が熱くなる

ユノさんは
僕の身体の隅々に
唇を落として
僕を熱い渦の中に
引き込んでいく

意識が遠のく程
ユノさんが触れる
全てが心地よい…

ずっと朝まで
このまま
この人の温もりに
包まれていたいと
僕は願った

ユノさんの全てを
僕が受け止めた後…

2人で
そのまま眠りに落ちていった