「ユノさん   起きて下さい」

チャンミンに肩を揺すられて
目を覚ました

寝ぼけたまま、布団から
起き上がると
先に着替えを済ませたチャンミンが 
ベッドサイドに座って
俺を見ていた

「ユノさん 起きて…
   テミンが目を覚ます前に
   起きて服着て下さい」  

そう言いながら
着替えを差し出した

「身体は大丈夫なのか?」

昨日の行為が
チャンミンの身体の
負担になっているはず…

心配で尋ねてみた

「少しだけ、辛いけど
   大丈夫ですから」

そう答えた
チャンミンの頬が 
真っ赤に染まった

目の前に差し出された
着替えを持った手を
強引に俺の方に引き寄せた


「ユノ…さ…」

驚いた顔をして
俺を見るチャンミンに構わず
そのまま唇を塞いだ

驚いて
俺の身体を引き離そうと
もがいていたチャンミンも
深く唇を重ねると
次第に身体から力が抜けて 
俺のされるがままに
身をまかせていた

段々我慢出来なくなって
もっと触れていたいと 
思ってしまった

だけど…

もうすぐテミンが
起きる時間だと気がついて

名残を惜しみながら
唇を離した

薄っすらと目を開けて
チャンミンの姿を見た

彼の唇が赤く濡れて
彼に艶を与えていた

やっぱり
もう一度触れたくなって
手を伸ばそうとした

その手をするりとかわして
チャンミンはベッドから
立ち上がった

まだ、上気して
赤く染まった頬をしたまま

「テミンが…起きてくるから
   はやく服を着て下さい…」

そう言って
俺から逃げるように
チャンミンは寝室を出て行った  

部屋を出て行く
チャンミンを見た時

耳の後ろが真っ赤に染まって
いるのがわかった

その、後ろ姿が
愛おしく感じて
今の俺は幸せに浸っていた

まさか…
こんなに早く
チャンミンと
愛し合う事が出来るなんて…

自分でも信じられなかった

昨夜の
チャンミンの姿を思い出し
また、身体が熱くなるのを
必死で我慢していた

自分の火照った体を冷ます為に
冷たいシャワーを浴びた

タオルで濡れた髪を拭きながら
キッチンに向かうと
もう、テミンが起きていて
チャンミンの隣に座って
朝ごはんを食べていた

「パパ   おはよう!」

パンを手に持って
にこにこと、テミンが笑っていた

「ユノさんも、
   食事をして下さい」

チャンミンが、ほんのりと頬を赤くして
俺を上目遣いで見つめている

俺も少し恥ずかしくて

「そ…そうだね」

ぎこちなく
チャンミンの前に座った

チャンミンと目が合うと
自然と、見つめあってしまう

言葉には出さないけれど
お互いに
愛しいと思う気持ちを
視線を絡ませて伝え合った

「パパ   なんでお兄ちゃんの事
    そんなに見てるの?」

長い時間、見つめ合う
俺たちを見て
テミンが不思議そうな顔をした

テミンの頭を撫でて

「お兄ちゃんは綺麗だなぁって
    見てたんだよ」

俺がそう言うと  

「お兄ちゃんはいつも、綺麗だよ  
   変なパパ」
    
テミンは、呆れたように
そう言って頬を膨らませた

その仕草が可愛いくて
チャンミンとまた顔を見合わせて
笑った