それから
週末になると
俺はテミンを連れて
よくチャンミンの家を
訪れるようになった

チャンミンの手料理を気に入った
テミンが彼の家に
行きたいと
わがままを言った

それをチャンミンに話すと
何時でも待っているからと
言ってくれて
俺は、その言葉に甘えた

テミンと俺とチャンミン…

3人で囲む食卓は
まるで家族のようで
久しぶりに俺に安らぎを与えた…



「今日は、お兄ちゃん
    何を作ってくれるのかなぁ~?」

歩きながら、嬉しそうに
テミンは俺を振り返った

「お前の好きな物に決まってるだろ」

そんな会話をしながら
チャンミンの家へと向かった

マンションの前に着くと
玄関先で
チャンミンが体の大きな男と
もめている姿が見えた

慌てて、テミンの手を引いて
2人に近づいた

「こんなどころで困ります
    辞めて下さい!」

チャンミンは大きな声を出して
相手に掴まれた肩を
必要で振り払おうとしていた

「ここじゃなかったら
   俺の話を聞いてくれないだろう?」

その男は、チャンミンの肩を
掴んで離さなかった

「本当に困ります
   僕にはあなたと話す
   理由はありません…」

拘束されたように
ガッチリと押さえ込まれて
困った顔をしたチャンミン…

俺は、急いで
その男の腕を掴んだ

「何をしている?   
    嫌がっているだろう」

いきなり声をかけられて
その男が
俺を振り返った

「お前には、関係ない!」

俺の腕を振り払おうと
チャンミンの肩から手を離した

その隙に、チャンミンを
自分の方に引き寄せて
その男から、かばうように
俺の後ろに立たせた

チャンミンはテミンを抱きかかえて
俺の背中に隠れるように踞った

「関係なくない
   この人は、俺の大事な人だ」

俺が強く睨みつけると
その男は
怒ったように
睨み返した

「何なんだお前…
   あんた、こいつの恋人か?」

いきなりの問いかけに
事情は分からないが

「そうだ    俺じゃ悪いか?」

嫌がるチャンミンを助けたくて
そう答えて、頷いた

「新しい相手がいるなら
    最初からそう言えよ」

怒った口調でそう怒鳴り
すごい顔で俺を睨みつけると
立ち去っていった

突然の出来事に戸惑う俺…

後ろを振り返ると
テミンを抱きかかえたまま
青白い顔をして
チャンミンが
俺の顔を見つめていた