「テミンは、ダンスを習っていたのか
僕も、テミンみたいに踊りたい…」

呟くように、僕は言った
それくらい、テミンの動きに
僕は魅了されたんだ

テミンは、ちょっと恥ずかしそうに
笑って、

「僕らはバンドなんだから
チャンドラは今のままでいいよ
ほら、化粧落として、帰る準備しよう」

そう言って、鏡の前に座った

キーも、通りすがりに僕の肩を叩いて
「チャンドラ、今のままでも充分
格好いいよ」

ウィンクしながら、テミンの隣に座った

バンドなんだから….
それはそうなんだけど、
それでも、僕の中に生まれた欲求は
止められそうになかった

だけど、これから先
どうしたらいいのかわからない

肝心のテミンは、協力してもらえそうにないし…

とにかく、帰る準備をしよう…
そう思って、シャワーを借りる為に
ユノさんの部屋に向った

「あ…そういえば、この部屋片づけないと…」

僕は、シャワーを浴びて
髪の毛のワックスを落とした後
ちゃんと髪をかわかす前に
部屋を片付け始めた

散らばった洋服を、クローゼットにしまい
食器が山積みになったキッチンで
食器を洗っていた

すると、後ろからタオルを頭に掛けられた
「チャンドラ、ちゃんと髪乾かさないと
風邪引くぞ」

タオルの上から、手でゴシゴシと
髪の毛を拭かれて、くすぐったい

「ユノさん!自分で出来ますって!」

慌てて、ユノさんから離れた
この人はスキンシップ多くて
誰にでも、平気でハグしたりしてるけど
僕はなかなか、慣れないでいた

触られるたびに、ドキドキした

真っ赤な顔をして、タオルで髪を拭いている僕を
不思議そうな顔をして見てる

男の人なのに、なんでこんなに綺麗なんだろう
じっと見つめる、ユノさんの視線が眩しかった