カンインから、
検査結果を聞かされた後
俺はドンへを呼び出して
久しぶりに飲んだ

チャンミンが心配しているのは
わかっていたが
今は、顔を見るのが怖かった

「珍しいな、ユノ 
   チャンミンと喧嘩でも
   したのか?」

ドンへは、カウンターに腰掛け
ながら、呑気にそう言って笑った

「そんなんじゃねぇよ」

「なんか、あったのか?
   お前顔色わるいぞ」

俺の様子が可笑しい事に
気がついて、心配そうに聞いた

俺はドンへに
今日の出来事を話した



「脳腫瘍?」

そう、聞き返した俺に
テヨン医師がパソコンの画面を
見せながら答えた

「この部分に腫瘍がみられます
   かなり、大きくなってますから
   以前から、
   自覚症状がありませんでしたか?」

「確かに、めまいや、吐き気は
   ありました…」

カンインが

「馬鹿か!お前は
   なんで早く検査しないんだよ!」

怒ったように叫んだ

「とにかく、早く手術で
   腫瘍を取り除いたほうが
   いいでしょう」

「手術ですか?」

「開頭手術になります
   腫瘍のある部分が微妙ですし…」

テヨン医師は少し言い淀んだ

「手術したら、全部 
   摘出できるのですか?」
   
覚悟を決めて聞いてみた
テヨン医師は少し迷った後

「良性ならば出来ると思います

   しかし、悪性の場合は
   あなたの腫瘍がある場所が悪くて
   癒着の具合で
   摘出できたとしても、
   場合によっては、他の神経を
   傷つける可能性があります」

そう言った

「体に障害が出るかも…
    とう言うことですか?」

テヨン医師は、頷いた

「もしかしたら、全てではなくても
    記憶がなくなることもあるかも
   しれませんし
   あくまでも、最悪の場合ですが
   命の保証も出来ないかも…」

そう…なんだ、
俺は生きられないかも
しれないのか…