「出来ましたよ」

そう言って、チャンミンは
オムライスの乗ったお皿をふたつ
テーブルに置いた

「僕もお昼食べ損なったから、
   一緒に作っちゃいました」

ベロっと舌を出して
笑うチャンミンを見て、
ほっと安堵の気持ちが
湧いてくる

この子には、いつも
笑っていて欲しい、そう思った

「いただきます」

2人で向かいあって、食事をする
そんなことすら、久しぶりで
なんだかくすぐったく感じる

いつも、一人で摂る食事は
淋しから、今日は嬉しい

「しばらく、落ち着くまで
   ここで、暮らすといいよ」

俺がそう言い出すと
チャンミンはびっくりしたような
顔をした

「でも、ユンホ先生に迷惑が
   掛かるかもしれないし….」

「大丈夫だよ、チャンミン
   俺が強いの見ただろう
   あんな奴来たって、大丈夫だ
   心配しないでいいよ」

それでも、心配そうな顔をする
チャンミン

「それに、チャンミンがいたら
   美味しいオムライス
   作ってもらえるし…」

そう言って、にっと笑う俺に
チャンミンは
思わず吹き出して笑った

「毎日、オムライス食べるつもり
   ですか?」

「俺はそれでも、かまわないよ」

とうとう、声を出して
笑い出した、チャンミン
それを見て、俺も笑ってしまった

「そうやって、いつも
   笑っていてほしいんだ
   だから、ここで暮らそう」

落ち着いた頃、俺がそう言うと
チャンミンは頷いて

「ご迷惑おかけします  
   よろしくお願いします。」

頭を下げた

「こちらこそ、よろしくな
   チャンミン」

こうして
俺とチャンミンの
同居生活が始まった