深く考えずに
口にしてしまったけど
見ず知らずの人間にこんなこと 
なんで言っちゃったんだろう

チャンミンもびっくりして
俺の顔を見つめてる

「あの…いいんですか?
    僕みたいな、知らない人間に
    そんなこと…」

「まぁ、君は悪い人には
    見えないし、
    あ、逆に俺を信用でない?」

「そ、そんなことないです
   眠っちゃった僕を許してくれる
   あなたこそ
   いい人だと思います」

顔を真っ赤にして、
首を横に振る

何故だか、とっても
気になる君
このまま、知らない街に
一人で放り出すなんて出来ない
そう思ってしまった


そうして
チャンミンは
俺の店で、
しばらく暮らすことに
なった

俺の家は別にあるから
一緒に暮らすわけではないけれど
なんで、知らない奴を
受け入れたんだろう
と、思わないわけではない

だけど、
何故だかほっとけなかった


そうして
彼との
新しい生活が始まった

この小さな出会いが
穏やかで平凡だった生活に
大きな波紋を呼ぶことに
なるとは、
この時の俺は
思いもしなかったんだ