以前、私のブログにて性分化疾患にことについて少しだけ述べたことがあります。
性分化疾患とは主に『内分泌・性腺・染色体・性器異常』などで、それぞれの身体的異常による疾患を指し、現在確認されているだけで、約60種類あるそうです。
ちなみに『ふたなり・半陽陰』も同じ性分化疾患と以前話しましたが、実際は性分化疾患とは別の疾患とされているらしいので、この場を借りて訂正させて頂きます。
ただ今回、この性分化疾患の一つに近い将来『性同一性障害』が加わることになりそうなのです。

そもそも『性同一性障害』は、性分化疾患の診断対象者の中に、現在の性分化疾患とは当てはまらない身体的異常を確認出来ない人達がいたために、今まで性分化疾患ではないとしてきた経緯がありました。
ただ現在まで「性同一性障害にも何か身体的異常があるはず」と研究を重ねて今日に至っていたのです。
もちろん「『性同一性障害』は、脳内細胞の核異常による性分化疾患の一種で、男性脳と違い、女性脳と同じ構造だった」と判明したら「性同一性障害は精神的異常ではなく身体的異常」ということになり、性ホルモン治療や性転換手術が無条件で医療保険の対象になるでしょう。
ただ、今までLGBTのT=トランスジェンダーの一つとして扱われていましたが、それらのカテゴリーから外れ、LGBTとは別の扱いになると思います。

それと以前から私やブログで『性同一性障害は先天性だけ』と話していることが正しいという証明にもなります。



以前の私のブログ内にて、私が長崎大学病院の婦人科にて定期的に血液検査してもらい、その採取した血液を研究の材料にしてもらってるかもしれないって書いてましたが、他にも性同一性障害に対しての研究が国内・海外で進んでることが分かりました。

現在『性同一性障害』をネットで調べようとすると、1番始めに表示されているのが『medical note(メディカルノート)』という医学サイトで、医学における各分野の専門医が病気・症状などについて約1年前に論じてらっしゃいます。
たぶん『性同一性障害』当事者や関心のある方が、既にこちらのサイトで『性同一性障害』に対しての記事を読んでいらっしゃると思います。

この『メディカルノート』の中で、性同一性障害のことを話していらっしゃる方は、大阪医科大学神経精神医学准教授の『康 純先生』で、日本精神神経学会のメンバーでもあり『性同一性障害に関する診断と治療のガイドライン』に深く関り、性同一性障害の第一人者のひとりであると言えます。
その康先生がサイト内で、性同一性障害の原因と何らかの関わりがあるかもしれない『脳の性分化のしくみ』
、同じく海外で研究されている性同一性障害の原因の可能性が大きい『脳内の性的二型核の一つ分界条床核の研究』の内容を話していらっしゃいます。


その康先生の話してる内容とは?
『脳の性分化のしくみ』
性分化(身体の性別を決めるための働き)は、男性ホルモンのアンドロゲンシャワーを浴びることによって決まり、簡単に説明すると、性別決定遺伝子のSRY遺伝子はY染色体の上にのっていて、発生学的には受精卵ができた段階では性的に両方の特徴があり、そのため受精初期にはミューラー管(女性器の一部のもとになる部分)・ウォルフ管(男性器の一部のもとになる部分)の両方を持っています。
その後、受精後8週ぐらいからSRY遺伝子が動き出し、男性ホルモンのテストステロンの大量分泌を始めると、ウォルフ管が分化していき、ミューラー管が退化し男性性器が形成され、10週ぐらいまで待つと、XX遺伝子の場合SRY遺伝子を持ってないので男性ホルモンの分泌が起こらず、ミューラー管が発達して女性性器が形成されます。
更に20週以降で再度アンドロゲンシャワーを浴びることが分かっていて、これが脳の性分化を決めるといわれています。
脳がどちらの性分化を起こすかの研究は、マウスを使った実験ではいくつか行われていますがヒトで試験を行うことは難しいので、基本的にはこれと同じことが起きているという仮説が立てられています。
  (『medical note』性同一性障害に関する記事より抜粋)

『脳内の性的二型核の一つ分界条床核・・・海外の研究』
脳の中にさまざま存在する核の中に男性と女性でまったく大きさの違う『性的二型核』というものがあり、ネイチャーに掲載されたシュワーブの研究にて、性的二型核のうちのひとつである『分界条床核』を検証し、男性の核は女性の核の大きさの約1.5~1.8倍大きいことが判明。
ヨーロッパのゲイの方の脳を調べた結果、その分界条床核は男性と同じ大きさだったが、性同一性障害の性転換症とされた男性の分界条床核の大きさは女性と同じだったという結果が存在します。
上記の研究は現在のところ、対象者の死亡後に検査しての結果でしかも非常に検体(サンプル)数が少ないのと、また対象者が生存されている時の検査が実施されていない為、現段階での性同一性障害の原因として発表出来ていないのが現状です。
ただし臨床を行っている実感としては、親御さんから「小さい頃からそうでした」と聞くと、これに該当する方が存在することは確かだという印象があり、そのため私は脳の中に差異がある方は確実にいると実感してます。
ハワイ大学に、ミルトン・ダイヤモンドという性科学において非常に有名な教授がいて、彼の仮説は「性同一性障害は性分化疾患の一亜型である」というもの。現在までに様々な生物学的研究がなされていますが、まだはっきりした結果は出ていませんが、そういった研究をふまえて現在、埼玉医大のゲノムセンターとの共同研究が行われています。
現段階でいえることは、生まれつき体の性と心の性が異なっているという感情を持っている人たちのなかには、生物学的な問題という背景がある方は存在するだろうということです。
(同じく『medical note』性同一性障害に関する記事より)


ちなみに下記サイトへのリンク先が『medical note』の性同一性障害に関する情報になります。
https://medicalnote.jp/diseases/性同一性障害




つまり『性同一性障害』「性同一性障害の原因は、母親のお腹の中で、胎児の脳内で何かが異常を起こした結果、性分化疾患を発症した後にこの世に産まれてた可能性が大きい」と言えると思います。
また康先生は「対象者が生存してる状態でも、分界条床核の検査が出来ると言われてます」とも言っていらっしゃるのですが、その分界条床核の検査が生存されている対象者で実行されていないのは、現段階では高度な医療技術及び高額検査を要し、かつ安全性に問題があり、また研究に協力的な性同一性障害の対象者が少ないので、いろんなリスクを負えないのが現状なのでしょう。

ただ最近の医療科学・医療技術の進歩には目覚ましものがあるので、いつか必ず生きていらっしゃる性同一性障害当事者の分界条床核の検査が安全に実施出来る医療体制が確立されると思います。


以前の私のブログを見られて、いろんなサイトやSNSで私を非難してた人達、特に
⚫「性同一性障害には後天性も存在する」と主張する人
⚫女装趣味から女装にはまり、最後には「自分の心が男性から女性に変わった」と言い出す人
⚫本来はただ単に恋愛対象が同性だったので、自分自身を別の性別に置き換えてマインドコントロールしてる人など・・・
⚫ただ単に自分の行動や趣味・衣服の好みが異性的なだけの人
いわゆる、生まれた時から自分の身体と心の性認識が一致しているにもかかわらず、色んな経験を重ねていくうちに「心は別の性別」と主張してる人達の話や存在が全て嘘や強い思い込みだったと判明してしまいます。


最後に、私は自分自身が幼い時から自分の身体が嫌いでコンプレックスを抱き、自身の心は女性と何故認識して現在に至っているのか?の原因が分かったようで、少し気が楽になりました。
あとは、一刻も早い「性同一性障害は実は性分化疾患の一種だった」という正式発表を心待ちにしていきたいと思います。