「悩む母」と「考える母」

─思春期に差がつく、母の心の使い方




思春期になると、母は必ずと言っていいほど「正解」を探します。
話しかけたほうがいいのか、放っておいたほうがいいのか。
優しくするべきか、厳しくすべきか。

けれどどれだけ悩んでも、答えは見えてこない。
むしろ子どもとの距離は広がり、自分の自信だけが削られていく。

それは母が「悩んでいる」からです。
子育てに必要なのは、「悩むこと」ではなく
「考えること」。
たったそれだけの違いが、母と子の関係を根底から変えていきます。




悩む母は、「正しさ」にとらわれている


「悩む」とは、感情の中でぐるぐると回り続ける状態です。
頭では子どものためと思いながら、実際には「自分がどう見られるか」「自分が正しいか」を気にしている。

思春期の子どもは、親の“焦り”を驚くほど敏感に察知します。
だからこそ「悩んでいる母」は、子どもにとって“重い存在”になる。

母の悩みの裏には、「こうあるべき」という理想の母像への執着があるのです。


考える母は、「現実」を見つめている


「考える」とは、感情を材料として現実を見ようとする姿勢です。

子どもの反抗や沈黙を、感情的に捉えるのではなく、
「いま、何が起きているのか」
「この行動にはどんな意味があるのか」と
一歩引いて観察する。

たとえば、
「話を聞いてくれない」 → 悩む母は「嫌われた」と感じる
「話を聞いてくれない」 → 考える母は「自立のサインかも」と捉える


同じ出来事でも、“感情”ではなく“現実”に焦点を合わせることで、母の中に生まれる感情はまったく違ってきます。


「悩む母」と「考える母」の分かれ道は、“問い”の立て方

思春期の母に必要なのは、
「感情を否定せず、問いを変える力」です。

たとえば、
「どうすれば怒らずに済むか?」 → 悩む母の問い
「私は何に怒っているのか?」 → 考える母の問い


前者は“理想の母”を目指しており、
後者は“今の自分”を理解しようとしています。

子どもが変わらないときこそ、問いの向きを「外から内へ」変える。
それが、母の成長のはじまりです。


考える母は、“自分を責めない”


考えることの本質は、冷静な自己理解です。

悩む母は「うまくできない自分」を責め続ける。
考える母は「できない理由」を見つけて、
次の一手を探します。


つまり「考える」とは“自分を許しながら現実を整理する行為”。
この姿勢こそが、思春期の子どもにとって最大のモデルになるのです。


母が「悩み」ではなく「考え」で動くとき、
子どももまた、自分の感情を言語化し、
思考する力を身につけていきます。


この先では、
「なぜ、頭でわかっても心が追いつかないのか?」
「“考えよう”としても、また自分を責めてしまうのはなぜか?」


そんな“悩みの根”をほどくために、
母の中にある 「自責」と「自罰」 のメカニズムを深く掘り下げていきます。

それを知ることは、あなた自身を責める思考から静かに自由になっていく第一歩でもあります。


悩みを“自己攻撃”ではなく、“自己理解”へと変えていく視点をお届けします。

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