卵巣がひとつになった私のPMSとの付き合い方


自分の“波”を知ることが、人生をラクにする鍵だった──



このブログは、卵巣をひとつ摘出した私の実体験をもとに、ホルモン変化と向き合う“リアルな体の整え方”をまとめたマガジンの一章です。

偏頭痛・血糖・PMSなど、40代女性の体に起こる変化を、分子栄養学の視点から丁寧に綴ります。


✅これまでの記事はコチラから👇





“感情の洪水”に飲み込まれる日々



「なんで、こんなにイライラするんだろう」
「夫の声すら、うるさく感じる」
「子どもに優しくしたいのに、できない自分が嫌いになる」


そんなふうに、感情がコントロールできない自分に泣きたくなる時期が、毎月のようにありました。


第二子を妊娠中、卵巣に腫瘍が見つかり、出産直前に手術。
無事に赤ちゃんを抱けた喜びと引き換えに、私は卵巣をひとつ失いました。


産後は、とにかく子育てに必死。
でも、数年が経つ頃にはっきりと気づいたのです。


「私は、PMS(生理前症候群)に振り回されている」


しかもそれは、かつての自分よりもずっと深刻で、重たく、逃げ場のないものでした。




卵巣がひとつ、という事実がホルモンの波を変えた



分子栄養学を学びはじめた頃、ある文献で見つけた言葉が忘れられません。



「卵巣は左右で異なるホルモン分泌の個性がある。
片方を失うことで、女性のホルモンリズムは根本から変化する可能性がある」




私の体内で分泌されるエストロゲンやプロゲステロンのバランスは、もう“以前の私”とは違う。
それは、「PMSがきつくなる」という現象として、日々の生活に影響を与えていたのです。



特に私の場合、
✅排卵後から生理前にかけて、眠気と無気力に襲われる
✅イライラや悲しさが急に湧いてきて、自分が自分じゃないような感覚になる
✅甘いものが止められず、血糖の乱れで余計に情緒が不安定になる
✅家族に当たっては自己嫌悪…の悪循環


これらは、PMSの代表的な症状。
でも、「仕方ないよね、PMSだもん」で済ませていては、毎月がしんどすぎる。


私はここでも、「体と向き合うしかない」と腹を括りました。




ホルモンの波に“飲み込まれない”ために私が見直したこと



PMSを「なくす」のではなく、
“波”として理解し、共に過ごす準備を整えること。


そんな視点で、私が実際に取り入れてよかった習慣や栄養サポートを、ここにまとめておきます。



1.排卵後〜生理前の「甘いもの欲」は“脳のエネルギー不足”


私の場合、排卵後に急に甘いものが欲しくなるクセがありました。
分子栄養学で知ったのは、これがセロトニンの材料不足や血糖コントロール不良によるものだということ。


対策として:
✅朝と晩にプロテインを飲む(血糖を安定させるため)
✅間食には、ナッツやプロテインバーなど、たんぱく源を意識
✅鉄とマグネシウムのサプリメントを毎日欠かさず飲む(ホルモンと神経伝達に必須)


これだけで、暴走する“甘いもの欲”がずいぶんマイルドになりました。






2.PMSの「イライラ・不安感」は、マグネシウム不足のサイン


PMSの代表格であるイライラ・怒りっぽさ。
実はこれも、マグネシウムの不足と深く関係しています。


マグネシウムは、自律神経を落ち着かせるミネラル。
不足していると、交感神経(イライラ・興奮)が優位になり、感情のブレーキがきかなくなる。


私は入浴後にマグネシウムオイルを全身にスプレーし、塗りこむ習慣をつけました。
これは想像以上に即効性があり、「自分を戻すスイッチ」として役立っています。





3.生理前の「落ち込み」は、ホルモンではなく“脳の栄養”の問題かもしれない


私が特に苦しかったのは、何もないのに涙が出るような気分の落ち込み。


この原因として注目したのが、ビタミンB群やナイアシン、亜鉛の不足。
これらは、幸せホルモン「セロトニン」や「ドーパミン」を合成するために不可欠な栄養素です。


私はこの時期に、ビタミンBコンプレックスとナイアシンアミドのサプリを集中して摂るようにしました。
これにより、「心が暗闇に落ちる」ような感覚が、少しずつ減っていったのです。






ホルモンに翻弄されず、共に生きるために



「女性ホルモンに振り回される」ことは、誰にとっても避けられない面があります。
でも、「何もできない」わけではありません。


卵巣をひとつ失った私は、
ホルモンと向き合う難しさも、栄養で整えていく面白さも、両方を知ることができました。


PMSは、体からのサイン。
その声に耳を傾け、栄養で満たしてあげるだけで、世界の見え方が少しずつ変わっていきます。


毎月がつらいと思っている人ほど、
自分の体に優しくしてあげることから、始めてほしい。


ホルモンと共に生きるって、こういうことかもしれない。


そう感じられるようになった私は、
ようやく“私自身のPMSとの付き合い方”を見つけたのだと思います。



【おわりに】変わってしまった体と、これからを生きていく


40代になり、「体が変わった」と感じる場面が増えました。
でもその実感は、「もう戻れない」という諦めではなく、
「これからは、もっと自分を大事にしよう」という希望へのスタートでもあります。


血糖値の乱れ、PMS、偏頭痛…
どれも一つ一つは地味で、誰にも見えない「不調」かもしれません。
でもそれが積み重なると、毎日の自分を苦しめる「生きづらさ」になる。


だから私は、
自分の体を“ちゃんと知ること”から、もう一度やり直すことにしました。
整える手段は、意外とシンプル。
そして「私だけじゃなかった」と思える経験のシェアは、思っていた以上に力になります。


このシリーズを読んでくださったあなたが、
少しでも「明日を生きる力」を取り戻せていたら、とても嬉しいです。


今後もこのブログでは、
ホルモン・血糖・子育て・そして“変わっていく私たちの体”と向き合うヒントを発信していきます。


気になるテーマがあったら、ぜひフォローして更新をチェックしてくださいね✨
これからも、一緒に“わたしの体”と丁寧につきあっていけますように。