【実体験】
卵巣摘出と出産が重なった私が抱えた「偏頭痛」とのつきあい方
ホルモンバランスの大変動と、40代のリアルな回復力
命と向き合った出産、その後の体は“私のもの”ではなかった
私が卵巣をひとつ摘出したのは、30代後半で第二子を出産する直前のことでした。
妊娠前から経過観察をしてきた卵巣嚢腫が
胎児の成長とともに肥大化。
胎児の先天性心疾患の発見に伴い、急遽摘出となりました。
出産予定日まで2ヶ月。
命を守るために、迷っている時間はありませんでした。
無事に赤ちゃんを出産し、ほっとしたのも束の間、
産後の体はまるで“自分のものではない”ような感覚に変わっていったのです。
「回復が遅い、体がいつまでも重い」
「頭が…割れるように痛い日が続出…」
産後のホルモン変化に加えて、卵巣を失った影響。
そのダブルパンチが、私の回復力を根こそぎ奪っていったことに、
当時はまだ、気づいていませんでした。
偏頭痛というより“脳が叫んでいる”ようだった
初めて「これはおかしい」と感じたのは、産後半年ほど経った頃。
後頭部の奥からズキン、ズキンと脈打つような痛みが始まりました。
スマホの光が突き刺さるように眩しくて、
子どもの声が“音”ではなく“圧”として脳に響く。
吐き気と眩暈、全身のだるさで、育児どころか立ち上がるのもやっと。
頭痛薬は効かず、横になっても治らない。
「育児疲れ」なんて生ぬるい言葉じゃ表せない痛みでした。
以後、理由もわからず不定期に襲ってくる激しい頭痛。
育児と家事の隙間に潜んで、ふいに私を飲み込む偏頭痛は、
体だけでなく、心まで削っていきました。
⸻
10年越しに“点と点がつながった”瞬間
偏頭痛の原因を本当に理解できたのは、それから10年近くも経ってからのことでした。
育児と仕事に追われながらも、私は「自分の体の声をもっと正確に聞きたい」と思い、
少しずつ分子栄養学を学びはじめました。
ホルモン、血糖値、神経伝達物質、ミネラルバランス──。
それまでの「なんとなく体調が悪い」という感覚に、理論的な背景が見えてくるようになったのです。
そしてある日、資料の中にこんな一文を見つけました。
「エストロゲンには血管拡張作用があり、偏頭痛発作と関係している可能性がある」
──それを読んだ瞬間、私の中で10年分の違和感が、すべて一本の線でつながったのです。
「そうか、私の偏頭痛は“脳の問題”ではなく、“ホルモンバランスの崩れ”だったんだ」
✅出産直前に卵巣をひとつ摘出し、ホルモンの供給源を失ったこと。
✅産後の自然なホルモン変化と重なり、エストロゲンの急激な揺らぎが、自律神経と血糖にまで影響を及ぼしていたこと。
そしてそれが、あの強烈な偏頭痛というかたちで、私の体に現れていたのだということ──。
「体は、ちゃんとSOSを出してくれていたんだ」
そう気づいたとき、私はやっと、自分の体と同じ目線で会話ができた気がしました。
私が取り入れた偏頭痛対策
同じような経験をしている40代の女性に、ぜひ伝えたい。
ここからは、私が本当に試して「楽になった」と感じた対策をシェアします。
1.朝と晩にプロテイン補給で、血糖と回復力を安定させる
低血糖が引き金になるタイプの偏頭痛は、血糖の安定がカギ。
私は、朝と晩にホエイプロテインを取り入れるようにしました。
朝は起き抜けのリセットとして、夜は血糖の夜間低下を防ぐために。
たんぱく質がしっかり入ると、脳が「安全」と感じるのか、
偏頭痛の頻度が明らかに減ったのです。
2.鉄とマグネシウムをサプリメントで補給
産後+卵巣摘出というダブルパンチで、私の体は鉄不足のオンパレード。
鉄が不足すると、脳の酸素供給が減り、偏頭痛が起きやすくなります。
また、マグネシウムは血管の収縮を抑える働きがあり、
ストレスで消耗しやすいミネラルのひとつ。
この2つは、自己流ではなく、分子栄養学の知識をベースに慎重に選び、
「毎日の補給」として習慣化しました。
3.「低気圧カレンダー」で頭痛予測を立てる
偏頭痛と天気の関係は、私の中では切っても切れません。
今では、低気圧が近づく日はあらかじめ予定を減らしたり、
前日からプロテインやマグネシウムを多めに意識しています。
「今日は頭痛が来るかも」と心の準備があるだけで、
怖さが減り、自分を責めなくなりました。
4.カフェインを“付き合い方”で変える
偏頭痛があるとき、コーヒーが痛みを和らげることがあります。
けれど飲みすぎると、翌日の「反動頭痛」がくることも。
私は、カフェインは「午前中に1杯だけ」と決めました。
午後はハーブティーやデカフェに切り替えることで、
夜の頭痛や睡眠の質も整いやすくなりました。
【まとめ】「偏頭痛」は体からの優しいメッセージかもしれない
40代は、ただでさえ変化の多い時期。
そこに「出産」と「卵巣の摘出」という二大イベントが重なった私の体は、
正直ボロボロでした。
でも、偏頭痛という“しんどいサイン”があったからこそ、
私は自分の体を、前よりもっと丁寧に見るようになったのです。
偏頭痛はつらい。
けれど、それは体が「無理してるよ」と教えてくれている証拠。
血糖を整え、ホルモンに寄り添い、ミネラルを満たすことで、
私はようやく“回復のペース”を取り戻しました。
偏頭痛に悩むあなたも、自分を責めないで。
その痛みは、体の声だから。
私たちの体は、もっと楽に、もっと穏やかに生きられるはず。
今日から一緒に、自分を整える第一歩を踏み出しませんか?
💡血糖値の乱れについてはコチラもぜひ👇