大好きな あの人に会うと
羨ましいと
思う気持ちが 溢れて
いつも 苦しかった
可愛くて いいな
女性らしくて いいな
色が白くて いいな
声が綺麗で いいな
スカートが 似合って いいな
話が上手で いいな
・
・
・
「いいな」 が どんどん膨らんで
別れた後は
「わたしなんか・・・」 で
押しつぶされそうになるから
自分に贈ってくれた
褒め言葉さえ
「どうせ みんなに言ってるんだし・・・」
なんて感じて
素直に受け取ることが出来なかった
でも
大好きな人が
わたしに贈ってくれた言葉とは
違う言葉で 人を褒めていた時
初めて
気が付いた
わたしの個性を
受けとめてくれていたことを
わたし自身の事なのに
わたしは目をそらし
わたしに足りないものを
持っている 誰かに
なろうとしていた
わたしが感じている
足りないものは
わたしにしか 見えていなくて
わたしに足りているものは
わたしにだけ 見えていなかった
足りないものを 探す癖は
大切なものを 見る目を覆い
大切な言葉を 聞く耳を塞ぎ
本当の自分から
遠ざかる道を 作り出す
そして
その道の先に 光があると信じ
歯を食いしばって
進んでしまうから
少し立ち止まって
自分の内側に
目を向け
耳を澄ましてみる
そこにちゃんと
光は あるから