なんだか毎日が、父とのおかしな日常に慣れて来た。
使いかけのマヨネーズを持ったまま玄関にしまいに行き、違うなと気が付き和室に行きまたも戻り、私にどうしたらいい?と聞く父。
これが私の日常なんだもの。
変なのに、当たり前
父に何かを話しかけても、わからん、バカになっちゃったって。
だから私言ってやった。
父「俺、バカになっちゃった。」
私「うん。」
父「え?ん。」びっくりした父。
まさか肯定されるとは、ね。
しかもまさかの同日、母にも偶然同じ内容を言われたらしい。
認知症外来の先生にも本音や悩みを言えるようになった。
介護保険は、利用するサービスなどなどの理由から、一旦見合わせる事になった。
父は日々変だな、言葉が出ないな、1人に出来ないなって感じる。
ある日。
床屋に1人で行くと言い張る父。
携帯を持たせて行ったら、ちゃんと帰って来た。
先生曰く、見慣れた場所なら迷わない、車でしか行かない場所や、普段行かない場所だと迷いやすいのだろうと。
なるほど、それを踏まえて父を連れ出さないといけないな。。。
父は、私のことを影で「あいつ」と読んでいるのはご存知の通り。
さらに進化して最近は「あの男」と呼ばれている私
そんな6月の父の日を、父は会話の中で言葉で言えなくて、
「男の日だよ、ついこの間終わった日だよ」
と言った。
あれ、私の日だったのか?
さらにいつもバァーちゃんと呼んでいるのに今日は思い出せなくて、母の事を
「彼は大丈夫か?」と言った。
ついに母も私の仲間入りだ
そんな取り留めのない毎日。
息子も父の認知症を理解して、優しく接してくれている。
それだけでもありがたい。
周りがいなかったら、1人では支えられないなと感じる。
ちなみにコロナ療養中、肺癌で肺を切除して高血圧のある75歳の父が1番軽症だった。
解除の日。私に向かって、
「あぁ、これでやっと怒られなくなる毎日毎日訳わからなくて、頭がおかしくなりそうだった。部屋にいる意味もわからないのに」
父なりに療養生活は不満たっぷりだった