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スタンリーキューブリック

『FULL MERAL JAKET』

 

 

今日、実は戦争についてずっと考えていた。

昨日、九十九里浜まで写真を撮りに行ったのだけれど、房総半島の端っこにある灯台に向かうと、そこには、戦争時に建てらてた敵船の感知器の跡が残っていた。

雨が降りそうで群青色のような薄暗い空気の奥に見える海。

空には二羽のトンビが絡むように、遊んでいるように、飛んでいて、静かだった。

 

最初に浮かんだのは『ひめゆりの塔』

自決することを選び、少女や、赤ちゃんを抱いたお母さんが、崖から身投げをする。

ここでも、こういうことがあったのかな、なんて想像した。

 

忘れないように、忘れてはいけないと、戦争映画が作られる。私たちがそれを本当に演じることは不可能なんじゃないか、なんて肩を落とす。

 

ベトナム戦争の時の報道写真も頭に浮かんだ。

裸の少女か少年かが白旗を振って出てくる。

あの子はその後、どうなったんだろう。

 

熱い日差しを背中に受けていると、太陽の光線ってものは、こんなにも熱いのかと肌身に感じる。

原爆は、この熱さを通り越して、物体を焦がして行ったのだ。なんと、恐ろしいことか。

 

最近、青空文庫をよく開く。

なんとなく大杉栄氏の獄中記を読んでみた。

まだまだ理解するには読み足りないけれど、大杉栄について調べ、教科書で習った程度のことを思い出し、少し想像力を働かせてみると、その時代、日本がどれだけ激動であったかと考えると眉間にしわがよる。

世論、政府、軍事、ジャーナリスト。

それぞれの主張が強い。

 

こんなことってありなのか。

人がこんなにも簡単に殺されていいのか。

今でも世界のどこかで、こういうことが起きてるんだ。

 

携帯のニュースから流れてくる戦争体験の記事。

「妹と母を毒殺した」

なんて世界なんだよ。

そんなことあるのかよ。

家族を殺して自分だけ生き残る。

 

これは生き残る方が苦しいのではないか。

私の至らない想像力で頭に浮かんだ。

 

『虹色のトロツキー』

満州で若者が戦った姿が描かれてる。

志半ばで、草原の中のたれ死ぬ主人公。

何が正義なんだ。

 

現代のお話。

よく働き、よく稼ぐ、とても頭のいい友達が、

たまに奴隷なんじゃないかって思うことがあるねなんて、

愚痴をこぼしていた。

もっと良くしてくれてもいいと思うと言っていた。

 

平和ってなんなんだろう。

 

その友達が言っていた

「やっぱり映画には笑いが欲しいよね〜」

だって。

 

 

なかやまえりか