αリノレン酸はオメガ3脂肪酸(n-3系脂肪酸)の一種で食用油では亜麻仁油やえごま油などに多く含まれていますが、ナッツ類ではクルミにダントツに含まれていてアーモンドやピーナッツには全く含まれていません。
このαリノレン酸の一部は青魚などに含まれるEPA(エイコサペンタエン酸)DHA(ドコサヘキサエン酸)変換されることで血液中の脂質濃度を下げ、悪玉コレステロールを下げたり中性脂肪を下げる働きがあります。認知症予防にも効果があると言われています。
そしてリノール酸も豊富に含んでいます。リノール酸はオメガ6系の脂肪酸でコレステロールの減少、血圧・血糖値の降下作用、肌の保湿、老化防止などに効果を持つ必須脂肪酸です。ただ、摂り過ぎると炎症作用を起こしアレルギーを起こす原因になります。
オメガ6とオメガ3の割合が4:1で摂取するのが一番身体に良いと言われているのですが、クルミはリノール酸とαリノレン酸をこの理想的な4:1の割合で含んでいるのです。つまり、クルミを食べることで理想的な脂肪酸の摂取ができます。
そしてもう一つの特徴が抗酸化成分がたくさん入っていることです。
1,113種類の食品の抗酸化力を調べた研究ではくるみが抗酸化物質の含有量で2位であることが報告されています。
クルミに含まれている抗酸化成分は
●ビタミンE
●メラトニン
●ポリフェノール
●βカロテン
などたくさん含まれています。
そこでクルミに含まれているビタミンEなどの抗酸化成分を摂ることで
●しわなどの予防や改善してくれる美肌効果
●動脈硬化、心筋梗塞、糖尿病などの生活習慣病の予防・改善
●ガンの予防
などが期待されています。
実験や研究結果でもクルミを食べることで
●糖尿病リスクの低下
●動脈硬化リスクの低下
●認知機能の維持・向上
●紫外線の有害作用から細胞を守る(美肌効果)
などの報告があります。
1日に一つかみのクルミを食べるだけで、こうした健康効果が得られます。ただし、カロリーも高いので食べ過ぎには注意です。
ロースイーツでは生のクルミをよく使います。油分が多いので、使い方に工夫が要りますが、上手に使うとコクが出ます。
むきクルミの保存方法ですが、夏場はジッパー袋に入れて冷蔵庫もしくは冷凍庫に入れましょう。
選ぶ時は生でもローストしたものでもいいのですが、塩味をつけたり、油でコーティングしていたりしない、無添加のものを選ぶようにしましょう。