栗饅頭。






それは、和菓子の一種。


栗の色を模したと思われるような皮の中にはたっぷりの白餡が詰まっている。


皮の上の表面はまさに栗の皮のような光沢のあるこげ茶色。


最近では栗を模したその形に更に本物の栗を入れるというタイプのものも珍しくない。


栗饅頭の素晴らしいところはまず、その形にある。


「栗」という名であるのに、皮の色は栗を模しているのだが形は小判型が一般的である。


そして餡も栗の味ではなく、普通の白の漉し餡を使用している。




では、なぜ「栗饅頭」という名なのか。




それは、名前の響きをよく考えてもらいたい。


栗。単体にするとただの栗である。そこで更に続く言葉を見てみよう。


饅頭。これもただの饅頭という言葉であるが、この二つを更に分けてみると




饅。




頭。




マン。




ジュウ。






おわかりいただけただろうか。






饅頭を「マン」と「ジュウ」というカタカナに変換すると、なんとなくエロティシズムな感じがしてこないだろうか。




更に、これに最初に言っておいた「栗」をカタカナ表記でつける。






クリ




マン




ジュウ。








そう、栗饅頭とは実は


饅頭というそれだけでもなんともエロティシズムを感じさせる言葉に更にエロを足すために作られたものなのである。


きっと栗饅頭を作った和菓子職人は年端もいかぬ女子が「栗饅頭美味しい」と言うのを聞いてニヤニヤしたことであろう。








(この話はフィクションです)