あぁ~ひと月もブログ更新してないzo!

(それ以上だと思うが...)

実はブログ、書いては居るんです。それ以上にプラモ製作も順調、てか絶好調過ぎるくらい散財しまくってます(笑)、ああ神よ。だのにブログ更新が進みません。何故って文章冒頭の書き出しでつまずいてそこから先の話しが全然纏まらないんですね。GG的にプラモ製作に不可欠な内容だと思って居るのでここは残そうと何度か書き足したり、書き引いたりしてみている内にこんなにも遅延事態。それでとうとう決断しました。その部分はこの際端折って本文からさっさと書き進める事にいたします。だってさもないとこのままふた月とか更新せずに!なんて事にもなりかねませんので(...いや、既にふた月以上経っているのでは?)。

と言う事で、この写真をご覧ください。




何か動揺しておりますが(笑)。


アルファロメオ 179の言わずと知れたずんぐりとしたノーズ。今でこそこのF1マシンが参戦していた70年代や80年代のF1の様子はネットなどで詳細な画像やレース中の動画や何やらといとも容易に拾い集める事が出来ますが、当時の、特に我が国日本においては数ヵ月遅れで届く海外レース記事に載った写真数枚のからレースの状況を漠然と伺ががい知る程度が精々で、アルファロメオなどの "非" 優勝常連な中段以降の成績チームの車両と言えば運良く(?)トップ集団の早いクルマに追い抜かれる際に紛れて映っているのを目に出来る程度、ディテールもおぼつかないおぼろな姿の写真を見るので精一杯でしたし更にレアなチームともなるとヘタすれば一度もクルマにはお目にかかれる事もなく無事シーズンが終わる事だって在りました。そんな当時ですのでF1のプラモデルはF1ファンが立体的にマシンを見る事が出来る貴重な存在。そこで今回のプロター。プロターと言えば既にその頃からパーツの精密さこそ劣りさえするものの完成した時の存在感はタミヤなどの国内メーカーより一枚上を行く、って言う評価が出来ており、GGもそんな憧れからあの当時 1/12スケールのプロター製プラモをよく買い漁っておりました。でも前述した通り、例えレアな車両で在ってもそれが詳細なディテール画像まで容易に手に入る様になった現代、さて同じモケイを数十年ぶりに購入、プロターのアルファロメオ179をあらためて拝見してみたら⁉...えっガガ~ン(激しく動揺)

前回でチリ合わせを完了のプロター社製(現在は吸収合併したイタレリが再販)の1/12 アルファロメオ 179・179C。今回はボディ形状を修正し以降の塗装・組立てのための準備を進めて行きます。


これじゃ余りにも違い過ぎだろ⁉






ノーズとボディとの接合ラインを見比べると分り易いのですが、実車のアルファロメオ179は上面に丸みを帯び持つ接合部の断面から先端に行く程にその丸み具合が強くなるノーズの形状をして居るのですが、プロターのプラモではそれが単純に上下左右のはっきりした四面にて三角形を成す四角錐になっちゃているんです。これですと続くコックピットの立上り部分の形状も必然的に違って来ますので雑な再現度と言わざるを得ない。そんな感じであらためて各所も見て行くと要所要所このアルファロメオ179は実車と結構違ってる様でどちらかと言うとそれらはちょっと大袈裟に盛ってある様に思えます、特に肝心な場所にその傾向が強いみたい。まぁ大袈裟な表現の場合はそれを削り込めば良いだけなので特に難しい事は無いでしょうけど(と、当初は楽観視でしたが実は相当の削り込み量だし全然楽な事は在りませんでした)。

で、最初に取り掛かったこのノーズ修正ですが、そもそもアルファロメオだけが何故当時のF1マシーン達とは異なって極太のノーズをしているのか?そのデザインの根底に在る造形理由を知っておく事はプラモの修正を始める上でとても大切な事ですが、それ書いてて今回のブログの更新が止まっちゃってましたので前述通り端折ります。

 



通常、形状修正をする際は実車画像や映像、それに仕入れた知識を基に形を整えて行くと思いますが、GGは同時にちょっとしたエッセンスもそこにちょっぴり加えて居たりします。造形対象に近いカタチや姿をした、あるいは質感をしたモノのイメージを、例えば何かの動物のの尻尾とか、絞り込んだヒールの靴底だとか、そんなイメージ的な要素をブレンドしてたりします。もちろん隠し味なので見た目にそれとは分からないでしょけど。

下の真っ赤な仕様のアルファロメオ179はアルファロメオの第二期F1活動の開始初年度、1979年の終盤にそれまで使用して来たマシン、その型式名通りに1977年から設計、長いテストを繰り返してやっとデビューを果たしたアルファロメオ 177(設計年度がアルファロメオの命名方法)をあっさりと捨てて急遽年内2戦に実戦投入させて来た際のもの。プロターのモデルは翌年、及び翌々年の発展型というか改造型の179を商品化してますが、この急ごしらえで製作して投入したって辺りに179の太いノーズ形状の理由が在る、って書くとブログがここから止まりますので。




それで、このノーズを見て居て思うんですけど何かに似てるなぁって。ええ~っと?これですかね!サンダーバード2号。



搭載コンテナより前の部分、頂上に弧を描がいたカマボコ型が先端に向けてすぼんで行く感じがそれっぽい。なのでそんな湾曲風味もイメージ要素にちょっとだけ脳内ブレンドしてノーズ修正したいと思います。同じサンダーバードで例えるとプロターのノーズはゼロエックス号の脱着式ノーズシールドなのでゼロックス号を2号へ修正するにはかなりの削り込みが必要そうです。


ただひたすらに削るのみ。

...ただひたすらに削るのみ。...ひたすらに。でも中々似て来ない。




...ひたすらに。ようやくそれらしく見えて来た様な気が?

但しいざ修正を始めてみて思ったんですが、プロターの形状違いって単に再現度が高いとか低いとか言う事だけでは無い様なんです。何かタミヤなどとはまた違うプロター独自のモデリングポリシーみたいなものを感じます。なので単純に削ったりあるいは盛ったりの作業で "らしさ" を容易に出せるってものでは無い様な気もします。




ノーズの修正に関連して来ますが、実車ではそれに続いて居るコックッピットへの立上り面やフロントサスアーム下のカバーについてもそれらが全体でスムーズなラインで繋がり合ってますのでそうなる様に手を入れます。実車ってプロターのプラモ形状などより、ずーっとシンプルなラインなんですよ。ノーズ先端から砲弾型って言っても良い感じの綺麗な流れが出来ているのでカウルの繋がり具合にも気持ちを添えてあげないと。理想はレジン製モデルの様な一体感に見える事、あくまで理想ですけど。

太いだけのノーズに思えましたがサイドへ回り込んで見ると気流が乱れない様に綺麗な成型を意識して在るのが判ります。これは先代マシンのアルファロメオ177のデザイン志向を引き継いだ箇所なんだと、ってやっぱり端折ったあの文章書きたかった。




などと言いつつノーズ上面が全然ぎこち無いGGの179。この辺りはスムーズな一本の線が走るかの如き繋がり具合までしていかないと。修正がまだまだ足りません。それに見える巨大なネジ穴も何とかしたいところ。この件は実はちょっと秘策を練ってるところです。



大掛かりな修正箇所がもう一つ。

プロターのアルファロメオ179には激しく修正の手を入れる箇所がノーズの他にもう一か所在ります。ノーズに負けずこちらも実車179特有のヘンな形状。ノーズ同様に設計上致し方無く必然的にこんな不格好のデザインになってしまった場所、それがコックピットの背後に存在する "コブ"です。



他のF1マシンには見られないデザインアプローチのコックピット背後の巨大なコブ。エアロ的に何かの意図が在っての事と思いきや中は何と特大サイズの燃料タンクが占めて居るんですよ。燃費のクソ悪いアルファロメオ製12気筒エンジンは他チームのマシンよりも大きな容量の燃料タンクを必要とするのですが、1978年のF1車両規定にて「燃料タンクは一か所とする」(他にも当時のウイングカーは中央一括型のタンク設計が必須要件)と定められたため他チームと同様のコックピット背後の燃料タンクレイアウトを採用してますが、そもそもただでさえ長大な12気筒エンジンを載せた車体が更に長くなれば機敏さに影響が出てしまうので、これを懸念してタンク容量を高さ方向で補い背の高いモノコックにしたこんなカウルデザインが出来上がりました。それでも前後方向に設計のゆとりが無くためオイルタンクの置き場に苦心した挙句、何枚もの鉄板を複雑に溶接してカウル内側の輪郭にぴたりと収まる様に立体的に組みこれを燃料タンクに背負わせる格好で配置。更にタンク頂部にも未だ僅かに空間が在るぞとばかりそこにポンプだかフィルターだかを形を変形させて押し込んで在ったりしますのでコブの中身はぎちぎちパンパンな状態。アルファロメオ179のシャシを見ると至る所に設計変更が施されている事が見て取れます。追加設計はお金がいっぱい掛かります。つまりかなりの予算を割いて居る事がわかります。本気で勝ちに来ているんですアルファロメオ。でも画像で見ると苦心したオイルタンクが木に留まった昆虫みたいに見えて笑えます、笑ってゴメン。

 



そんな本気のアルファロメオ 179のモノコック。リアへの空気の流れを阻害しない様に、また続くエンジンの吸気やリアウイングの効果へ悪い影響が出ない様にこの辺りのカウル形状は注意深くデザインされて居るのですが、何と言う事かそれをプロターは...



プロターは例によっていつものデザイン・バイ・プロターなセンスにてモケイ化。何だか気の抜けたカタチにされて気の毒です。



これでは見るからに空気抵抗がめちゃめちゃ悪そう。F1らしいエアロチック(エロチック、じゃないよ)なカウルにするためにはノーズ以上に削り込みが必須でしょうから先に裏面にエポキシパテを大量に盛ってから修正を開始。果たして削り倒した結果、ご覧の目玉焼きが出来ました(笑)。



裏から見た目玉焼き。周辺のパーツも殆んど透けていて結構ヤバい状況だったりします(汗)。



コブの先端、つまりドライバー背後のヘッドレスト部分もかなり違っています。本当はここにはラウンドっぽさを出したいのですがそれを表現するだけの十分な面積が在りません。仕方なく角ばっているエッジを削り込んでお茶を濁しております。



コチラが修正前。当時のアルファロメオのマシンは色々と各所に気流の流れに優しそうな丸みを与えたデザインを取り入れておりましたが、それを汲んでくれないプロター。正直もう少し頑張ってほしかったところ...



...なのでその分をGGが頑張らないと行けないのでしょうがGG如きのレベルではプロターのやり残しの完全対処は無理。このコブ部分も真横からの眺めをそれらしく似せるが限界です。サイド側の絞り込みも本来は再現しないといけないのですが良い手が思い付かずオミットした結果三次元的な眺めでは残念ながら修正後の変化が殆ど見て取れません(痛)。



そもそも「形状修正」って元のプラモの出来の悪い箇所を "無かった事" にする作業ですから完成後は何事も無かった様に仕上がっているのが正しい修正。第三者からでも解るディテールアップみたいな華やかさなど無いし同じプラモを持って居る方でも無い限りは完成品を見ても何も気付かないでしょう。この目玉焼き君もこの上に塗装を施したらその存在はすっかり忘れ去られるのです。ちょっと虚しいかな?なので今のうちにお礼を言ってあげましょう。ありがとう目玉焼き君。てか、虚しい場所多すぎなのでそのうち感覚マヒを起しそうなプロターですが(笑)。

 




ふぅ~っ。

取り敢えず一段落着いて来たので気分転換の手休めに一枚。それぞれの年代のグランプリマシンを並べていたのでコックピット周辺のワンショットを撮ってみました。かなり違うモンですネ!そんな違いを同じ1/12スケール同士で比較するのもプラモの楽しみなんです!! なぁ~んて言ってみましたけども、プロターだってモンモデルだって平然と実車とはカタチが違ってますのでこれは "参考程度" だと思った方がよろしいですよ(笑)。



色々在りましたがこれで大がかりな修正はほぼ終了。後はボディ各所のカタチをさっと整えれば長かった修正作業はいよいよ終わりに近付きます。



いや、近付いてはくれませんでした。さっとカタチを整える...それプロターには通用しませんので(笑)。ボディ全体をシャキッとさせるためにボディ表面をいわゆる一皮剥くため全体的に軽いヤスリ掛けを実施したのですが、所々に潜んで居たヒケが予期せず顕わになって来るんです、それも結構な複雑な箇所とかに限って。「小綺麗に作る」が今回の製作テーマですから隅々にヨレヨレなど論外、後々の塗装では塗装溜まりは無くすくらいの気の意気込みで居るのですからこの段階でヒケてくぼんでいるなんて仕上りを許してしまう事は出来ません。該当箇所をヤスリで均せばと当然微妙にその辺りの形状も変わって来ますのでカタチを補なうプチ修正作業が追加発生。これが予想以上に時間が掛かります、予測の立たないプロター。今はカウルの修正の事だけでもうたくさん(汗)ですが、この先にはヒケの親玉パーツのモノコックの修正も控えて居ます、先が思いやられるプロター。



他にも修正すべき箇所にサイドパネルが在るのですがここもちょっと考えている事が在りますので修正はその際に致します。


 

 

 

前回でチリ合わせを終え、今回は表面も整えましたので全体的に希望する「小綺麗さ」は出て来たかとは思ってます。とは言え、これでやっと今日の一般的なプラモパーツの製造形成レベル程度まで行き着けただけですけど(汗)。ただ今まで施した修正の苦労に反して元々の "雑さ" が失われた事が原因なのか逆にこのモデルが持っているアルファロメオチックな迫力が少々抜けてしまった様にも見えるんですね。今後組立てを進めれば塗装、マーキング実施、前後ウイングやタイヤの装着と、それらを経て様子もまた変わって来るのか気になるところです。と言う事で次回はいよいよその塗装、...にはならずに手前味噌ですが今回までのチリ合わせ・修正の結果具合がGG的には想定以上に良いのでこんな苦労をさせたプロターには是非仕返ししてやろうと息巻いてます。実はこのモデルへちょっとした「GGオリジナル」な事を少々施してみたくなりました、と言うか今回の結果でそれが出来そうな気がしてきました、のでその加工を塗装編の前にご紹介いたします...もし上手く行ったらの話しですけど(汗)。

 

 

ちょっと思った事。

と、まぁこれでこのモケイでの組立て前の下準備はメデタク完了しましたがお久しぶりのプロターのプラモデルを修正しながら思ったのがこんな事。

プロターの完成品を見ると「そう、そう、まさに実車はこんな恰好なんだよ!」って誰もが好意的な感想を持ったりします。もちろん自分も「タミヤよりカッコいいぞ!」なんて思って居る支持派ですが果たしてさて久しぶりに製作をしてみたら実は意外や意外、プロターって思うほど忠実な再現がされてはおらずその点を言えばタミヤなどの国内のメーカーらの方がディテール再現は上、あるいは再現しようと頑張った努力の跡がちゃんと見て取れます。でも、やはりプロターには "実車はこうだ" と思わせる何かを持って居るんですよ。久しぶりで箱を開けて見たプロターのパーツ群には最初こそ動揺はしましたよ、だって余りにも形状がいい加減なので(汗)。でもですね、そう言った箇所をGG如きが修正して行くとそれが段々と妙に真面目なだけの面白味に欠けるプラモになって行くのが分るんですよ。面倒くさい削り込み作業をしながら思ったのは「あれっ?プロターって似顔絵なの」という事。

 

昔見た似顔絵の即興作画販売。丁度このアルファロメオのF1が活躍してた頃に上野公園なんかで実演してたのをよく見ましたっけ。俺の鼻はこんなにデカく無いって当の本人が言おうと、周りに居る人にはそれこそ本人よりも本人らしく見えてしまうアレです。通りがかりの誰もが展示の作例を見て「あっ、あの俳優の絵だ」って直感で、瞬間で分かって暫しの間見入ってしまうのは皆が期待している特徴的な部分を上手く抜き出してはそれを大袈裟に表現して居るからでしょうか?プロマイド写真なんかより表情なんかも断然豊かですし。プロターのモケイにもそんなデフォルメアレンジの秘訣が在るのかも。実際に国内メーカーの完成品よりもプロターのそれには活き活きとした明快さを感じます。プロター社のプラモ販売の全盛期だった1970~1980年代のF1、あの頃のマシンはどれも皆それぞれが特徴的でレース前のスターティンググリッドはまるで個性派俳優の集まったサロンの様、だからプロター流の似顔絵が活きて居たのではないでしょうか。このアルファロメオ179の先代にあたるマシン、アルファロメオ177なんて絶対的にスタイリッシュかつ個性の塊でしたし。よし決めた!やっぱり次回は今回端折った「冒頭文」でブログを更新しましょう!で、その更新の間を利用して製作中のアルファロメオ179にはGG風改造アイデアを試します。

 

注)更新が遅くなって居る様でしたら作業苦難が続いて居る、とご理解くださいませ...汗。


では、では。