いきなり登場ですがGGの奇跡の1/12レジンカーシリーズ、新展開はこの↑モデルです。
それで、今回タイトルは "なんとなく、ストラトス"で行こうかと。
...なんとなく??ですか。 写真見るとちゃんとストラトスしてると思うんですが。
実はこのモデル、ちゃんとストラトスしているのはこの写真の角度だけなんです(汗)。近年のカーモデリングは3Dデジタル計測が一般化し低価格帯の商品の中でさえ実車同様のボディラインをきちんと再生したものも出てきました。前回までの2000GTは超絶再現されたボディスタイルがまさに奇跡的、とそういう話でもあったんですがしかしながら今回から新たに紹介するこの1/12ストラトスはそれ以前の手法でモデリングされた商品...なんですが、手法が云々ではなくて何なんででしょうかこの出来具合は?
下図はあまりの見栄えの悪さに某オークションサイトに寄生する転売ヤーの方々も紹介をためらうメーカー純正の商品サンプル画像と実際のクルマとのサイドビュー比較です。
妙に長く後ろ下がりなルーフやボディラインのメタボなさま殆どストラトスしてない側面。
糞転売ヤーでもさすがにこんな画像を見せたら買ってくれなくなる位は分かる様でいつも無断掲載してるメーカー見本画像もこの写真だけしっかり抜いて出品してました(笑)。
冒頭画像のような角度・位置からは"ちゃんと" ストラトスにみえるこの1/12モデル。でもこれ以上眺める位置がサイドに近づくと段々とヘンテコな様があらわになって来るんです。要はクルマの前後はモデリングの手本となった実車画像があるんでしょうが、側面や写真に写ってなかった箇所については調べもせず原型をでっち上げちゃった様でサイドビューからもわかる通りそのような場所は事実からかなり離れたモデラーの想像の産物状態です。それだけでなくこのモデラー氏、ラリーのラどころかクルマのクの字すら分かってなく、各々のディテール形状が物理的にも工学的にも破綻してたりします。
その一例がリアのマットガード。まるでアメコミヒーローのマントよろしく風になびく本モデルのこのパーツは何故かリアタイヤを巻き込む危険があるほどに長くて、てかそもそも泥除けが風になびいたりしませんよ、と言うよりなんで静止状態なのに宙に浮いてんだよコレ。こんな感じに各パーツは恐らくは名称も材質もその役目さえも分からずにただどっかの実車や類似する参考写真の絵に似せてモデル化してるんでしょう。実車取材が十分に出来てないこのモデルの圧巻はコックピット。およそ信じられない様な出来で、日頃から自動車に全く興味がないからこそ出来るシフトレバーやシート、ハンドルの形状と位置 ...なんてのはまだ序の口で、果てはこのスペシャルなストラトスには世界中の全ての実車ストラトスには付いていないロールケージがそれもあのストラトス独自なドア内張りの形状さえをも崩してまで装備してあるんですよ。もう想像力を超えて妄想力まで行ってる感のあるこのモデル。転売ヤーさえも危惧するこんな "なんとなく、ストラトス" を買うのって一体全体どんな奴だろう。
ハイ、私です(爆)。 えっ? 何で買ったのよ、GG。
それはつまり伝説のスポンサーカラー、マルボロやマルティニやガルフなどへの憧れがあるならそのミニカーくらいは各1台ずつ揃えておくのが世の道理だとGGは思ってまして。アリタリアはその最たるものだから避けては通れない。アリタリアカラーならばストラトスです、多少の不具合はあっても折角の出物。 と、いざ購入してみたものの ...あちゃ~~
何故かフロントウインドウはジェット機のような水滴形状。角度も思いっきり寝てるし、
ホイールはまるで塗分けする気のない黄色一色。色ツヤ自体、実車と全然違います。
他にもまだまだ不思議な箇所が満載。既出のコックピット然り、ネタに尽きません(爆)。
なるほど! 今回は奇跡的なほど出来が悪いモデルの紹介でしたか...ではないですよ。
実はGGもottoさんやジャスティスさんを見習ってGG初の製作系記事を書きたくて...
で、こんな事してみたんです。
マットガードの修正試作。奥側のオリジナルよりもずっと実車っぽい。イケそうでしょ?
要するに不思議な箇所のネタには尽きないのなら、これをネタに修正記事を書こうかな、と。 本当は完成品モデルっていじっちゃいけないんですよ。メーカーのオリジナル性を楽しむものであるので出来が悪いからってソレをいじるべきではないと思うんですよ。でもね、あの↑出来ときたら...(汗)。ただ既に完成しているモデルカーをいじるとしてもそれで出来ることには限度があるじゃないですか。ボディーを削っての形状修正とかデカール済みボディなんか塗り直しすることも不可能。そんな状況下に多少じったところで大した変化も出ないんでしょうが、ところがこのストラトスはそこまで大がかりにならなくとも色々と修正が出来ちゃいそうなんです。検討してみるとストラトスだったからこそ出来る修正とかラリー車であることを幸に難点を隠したりディテールを足せたりと。この1/12モデルでなければ絶対不可能じゃないかってところが次々と見つかったんですよ。それはそれは、このモデラー氏が最初から暗に用意していたような、まるで奇跡の様、というワケでした。
さてどうしようか? 通常は完成品モデルへ手を加えるとオリジナル性重視のオク出し界隈じゃ二束三文の価値に成り下がっちゃうんですが、もう手を付けちゃったんで(汗)。だったら目標は元の定価程度で仮に売りに出したとしても入札される出来栄え、とする事(本音を言うとそれ以上の完成度とかになったら嬉しいですが、始める前から大口叩いてたらマズイでしょ...)。そんな感じで今回はこれを目指し頑張るところのGGの "なんとなく、製作記" シリーズにでもなればと思っております。
果たして奇跡のストラトスはGGの願いに答えてくれるのやら ...今後にご期待あれ。
では、では。(gg)





