バーカウンターに立った夜
何年振りだろうか?
手伝いで呼ばれただけなのに、
スタッフ指導で呼ばれただけなのに、
誰よりもキラキラした目で、
ワクワクした気持ちで、
そこに立っていた。
仕事とはまた違う、
懐かしい想いを引き出しながら、
グラスにお酒をそそぎ、
スクリュー型のバースプーンを静かににぎる。
カウンター越しの、
お客様との会話の距離が、
とても心地よくて、
いつまでもスポットライトを浴びていたい気分だった。
シェイカーを振る一つの動作にも
想いがこもる。
指先は憶えているもんだな。
感覚、動作、タイミング。
ときは経てど、
体と本能は
まだ
バーテンダーを
欲しているようだ。