今、思い出してもクレームが出てもおかしくない内容だった
マウイ島二日は鳥のさえずりによってすがすがしく起きる予定だったが…そうもいかなかった
この日はスキューバダイビングの体験を予約していた為、私たちのホテルから車で1時間ぐらい離れた場所に向かわなければいけなかった
待ち合わせの時間も少し早かったので、朝のんびりする事なく、ホテルを出た
ハンドルを握り、願う
『朝の通勤ラッシュには巻き込まれませんように
』
二日目も緊張しながら車を走らせた
昨日の荒業が効いたようでこの日はスームズに目的地に着いた
少し待ち合わせまで時間があったので、スターバックスで朝食を取る事にした
スターバックスのメニューは日本のものと同じだろうと思い込み、店員に注文をする
「キャラマキ ショート
」
店員はしかめっ面
妻は恥ずかしそうな顔をして自分にこう教えてくれた
「キャラマキなんて言わないでよ。略すのは日本ぐらいやし、サイズはショートなんてないから…
」
朝からいきなりどや顔で大失敗をおかす
この失敗により、砂糖入りのキャラメルマキアートが少し苦く感じた
朝食を取り終え、スキューバダイビングのインストラクターのカズさんと出会う
カズさんは落ち着いた方でとてもさわやかな人だった
カズさんの話によると今回のスキューバダイビングにあと一組参加されるとの事だった
その人たちが泊まるホテルに行き、その人たちと合流する
合流した人たちも今回、新婚旅行でハワイにきた人たちだった
見るからにいい人たちオーラがでている素敵な夫婦だった為、これからのスキューバがいっそう楽しみになった
自分たちが潜る海に到着

まずはウェットスーツをきて準備に取り掛かった
準備を終えるとカズさんから一通りレクチャーを受け、ボンベを背負い、駐車場から浜辺に向かった
今からきれいな海の中を覗ける事を妄想すると胸が踊った


そして、海へ突入する
『冷たい
』
一発目に心で叫んだのは間違いなくこれだった事を覚えてる
ただ、水はやはり透き通っていてとてもきれいだったので、すぐそちらに夢中になり、冷たさにはすぐ慣れた
カズさんから力を抜いて仰向けになり、海に浮かぶように指示されたので、力を抜き、自分は水となった
新婚夫婦4人がマウイの海に浮かんでいる
なんともおかしな光景である
4人はカズさんに潜るポイントまで引っ張られて仲良く浮き続けた
ポイントにきて誰が先に潜るかと聞かれたのですかさず手を挙げた
そして、カズさんからのレクチャーを心で連呼する
耳抜き、息は大きく吸って、すべて吐きる…
なんとか無事、海の底に到着
うん
すげーきれい
自分はあとの3人が降りてくるまで海の中を楽しむ事にした
すると、シュノーケリングをしている人と目が合った
ずっと見られている
『見せ物じゃねーぞー
』と心で叫ぶ
たぶん、水族館の魚や動物園の動物もこんな気持ちなんだろうと感じる
そんな事を考えていると時間が経ち、4人とも無事海底で合流する
カズさんが海底を進もうと指で方向を示す
みながおのおのが進みだす
自分も進もうと足をバタつかせる



あかん
前に進まずに浮上を始める
レクチャーを思い出す……スキューバで一番してはいけない事は海面までの急浮上……
あかん


なんとしても沈まなければと思い、海中まで降りてきたロープを掴み、浮上をなんとか阻止する事に成功する
そして、落ち着いてからもう一度、前に進む事にトライする
結果は何度やっても浮上してロープにすがりつくの繰り返しだった
その光景を見て、カズさんが異変に気が付く
こっちに来て、へそを海底に向けて泳げば大丈夫だと手や体を屈して教えてくれた
自分はそうしていたつもりだったがなにか間違っていたらしい


そして、それさえ守れば大丈夫だと変な安心感が芽生えた
カズさんがみんなが待っているところへ先に向かい、自分も行き良い良く、へそを海底に向け、大きく足をバタつかせ、ロープから離れた
ロープから2mぐらい離れた時、いや、離れた瞬間から違和感はあった
しかし、安心感が芽生えていた事とみんなを待たせている事に焦りがあり、その違和感を無視してなんとかなるだろうと思った結果…
浮上
もう止められなかった
止めたくてもカズさんはみんなの方向へ進んでいき
自分はただゆっくりと浮上していく

さらば
29歳のおっさんはマウイで浮いていた…
それから何度か底に潜ってはトライしたり、カズさんの重りを水中で外し、自分の重りを増やしたりと思考錯誤して頂いたが、自分の浮力力が勝ってしまい、最終的には浮上するという結果に終わる
その結果…カズさんは自分に付きっ切り、残りの3人は待ちっぱなし、沈んだり、浮上したりで自分の鼓膜に負担かっけっぱなしと…迷惑や負担しかかけていない状態でスキューバダイビング、いや、超武装シュノーケリングが終わってしまった…
自分は身も心もボロボロだったが、海から上がった瞬間
一緒にスキューバダイビングを体験をしていた新婚夫婦たちが
「マウイの海はきれいだったね
ほんと楽しかったね
」
と、迷惑かけっぱなしの自分に嫌な顔をせずに笑顔で話しかけてきてくれた
正直、オッサンは泣けた
大クレームを言われてもしかたがなかった内容だったと思う
マウイの海もきれいだったけど、それ以上にこの夫婦の心が清んでいてきれいでした
ほんと一番初めのインスピレーション通り、素敵な夫婦でした
またどこかで会えたらいいなと心から思った
ハワイ二日目はこのあと有名なハンバーガー屋に行ったり
、めっちゃ大きいステーキ
を食べたりといろいろあったが、この超武装シュノーケリングであった出来事が今も鮮明に覚えているぐらい苦い思い出でもあり、いい思い出となった
つづく

マウイ島二日は鳥のさえずりによってすがすがしく起きる予定だったが…そうもいかなかった

この日はスキューバダイビングの体験を予約していた為、私たちのホテルから車で1時間ぐらい離れた場所に向かわなければいけなかった

待ち合わせの時間も少し早かったので、朝のんびりする事なく、ホテルを出た

ハンドルを握り、願う

『朝の通勤ラッシュには巻き込まれませんように
』二日目も緊張しながら車を走らせた

昨日の荒業が効いたようでこの日はスームズに目的地に着いた

少し待ち合わせまで時間があったので、スターバックスで朝食を取る事にした

スターバックスのメニューは日本のものと同じだろうと思い込み、店員に注文をする

「キャラマキ ショート
」店員はしかめっ面

妻は恥ずかしそうな顔をして自分にこう教えてくれた

「キャラマキなんて言わないでよ。略すのは日本ぐらいやし、サイズはショートなんてないから…

」朝からいきなりどや顔で大失敗をおかす

この失敗により、砂糖入りのキャラメルマキアートが少し苦く感じた

朝食を取り終え、スキューバダイビングのインストラクターのカズさんと出会う

カズさんは落ち着いた方でとてもさわやかな人だった

カズさんの話によると今回のスキューバダイビングにあと一組参加されるとの事だった

その人たちが泊まるホテルに行き、その人たちと合流する

合流した人たちも今回、新婚旅行でハワイにきた人たちだった

見るからにいい人たちオーラがでている素敵な夫婦だった為、これからのスキューバがいっそう楽しみになった

自分たちが潜る海に到着


まずはウェットスーツをきて準備に取り掛かった

準備を終えるとカズさんから一通りレクチャーを受け、ボンベを背負い、駐車場から浜辺に向かった

今からきれいな海の中を覗ける事を妄想すると胸が踊った



そして、海へ突入する

『冷たい
』一発目に心で叫んだのは間違いなくこれだった事を覚えてる

ただ、水はやはり透き通っていてとてもきれいだったので、すぐそちらに夢中になり、冷たさにはすぐ慣れた

カズさんから力を抜いて仰向けになり、海に浮かぶように指示されたので、力を抜き、自分は水となった

新婚夫婦4人がマウイの海に浮かんでいる

なんともおかしな光景である

4人はカズさんに潜るポイントまで引っ張られて仲良く浮き続けた

ポイントにきて誰が先に潜るかと聞かれたのですかさず手を挙げた

そして、カズさんからのレクチャーを心で連呼する

耳抜き、息は大きく吸って、すべて吐きる…

なんとか無事、海の底に到着

うん

すげーきれい

自分はあとの3人が降りてくるまで海の中を楽しむ事にした

すると、シュノーケリングをしている人と目が合った

ずっと見られている

『見せ物じゃねーぞー
』と心で叫ぶ
たぶん、水族館の魚や動物園の動物もこんな気持ちなんだろうと感じる

そんな事を考えていると時間が経ち、4人とも無事海底で合流する

カズさんが海底を進もうと指で方向を示す

みながおのおのが進みだす

自分も進もうと足をバタつかせる




あかん

前に進まずに浮上を始める

レクチャーを思い出す……スキューバで一番してはいけない事は海面までの急浮上……

あかん



なんとしても沈まなければと思い、海中まで降りてきたロープを掴み、浮上をなんとか阻止する事に成功する

そして、落ち着いてからもう一度、前に進む事にトライする

結果は何度やっても浮上してロープにすがりつくの繰り返しだった

その光景を見て、カズさんが異変に気が付く

こっちに来て、へそを海底に向けて泳げば大丈夫だと手や体を屈して教えてくれた

自分はそうしていたつもりだったがなにか間違っていたらしい



そして、それさえ守れば大丈夫だと変な安心感が芽生えた

カズさんがみんなが待っているところへ先に向かい、自分も行き良い良く、へそを海底に向け、大きく足をバタつかせ、ロープから離れた

ロープから2mぐらい離れた時、いや、離れた瞬間から違和感はあった

しかし、安心感が芽生えていた事とみんなを待たせている事に焦りがあり、その違和感を無視してなんとかなるだろうと思った結果…

浮上

もう止められなかった

止めたくてもカズさんはみんなの方向へ進んでいき

自分はただゆっくりと浮上していく


さらば

29歳のおっさんはマウイで浮いていた…

それから何度か底に潜ってはトライしたり、カズさんの重りを水中で外し、自分の重りを増やしたりと思考錯誤して頂いたが、自分の浮力力が勝ってしまい、最終的には浮上するという結果に終わる

その結果…カズさんは自分に付きっ切り、残りの3人は待ちっぱなし、沈んだり、浮上したりで自分の鼓膜に負担かっけっぱなしと…迷惑や負担しかかけていない状態でスキューバダイビング、いや、超武装シュノーケリングが終わってしまった…

自分は身も心もボロボロだったが、海から上がった瞬間

一緒にスキューバダイビングを体験をしていた新婚夫婦たちが

「マウイの海はきれいだったね
ほんと楽しかったね
」と、迷惑かけっぱなしの自分に嫌な顔をせずに笑顔で話しかけてきてくれた

正直、オッサンは泣けた

大クレームを言われてもしかたがなかった内容だったと思う

マウイの海もきれいだったけど、それ以上にこの夫婦の心が清んでいてきれいでした

ほんと一番初めのインスピレーション通り、素敵な夫婦でした
またどこかで会えたらいいなと心から思った

ハワイ二日目はこのあと有名なハンバーガー屋に行ったり
、めっちゃ大きいステーキ
を食べたりといろいろあったが、この超武装シュノーケリングであった出来事が今も鮮明に覚えているぐらい苦い思い出でもあり、いい思い出となった
つづく


」




