タイトル かとめ
これは悲劇か喜劇か。
若い女、取り調べ室にて。
刑事「なんで隣人を56したんだ」
女「だって、アイツ、笑ったんです」
若い女、泣く。
女「かとめが4んだのに、笑ったんです!」
刑事「……」
女「私はかとめを自分の子供のように思っていたのに、あの子たちを、アイツは!」
刑事「君は隣人と仲が良かったようだが」
女「はい。でも、あの子たちを紹介したとき複雑な顔をしていました。
かとめが4んだ夜にも来ました」
刑事「……」
女「私は泣きながらかとめが4んだ事を伝えました。そしたら、アイツ、笑ったんです。
大げさだよって。
私は許せなかった。
だから56して、かとめと一緒に山に埋めました」
刑事「……隣人の遺体はみつかったが、君のいうかとめの遺体はみつかっていない」
女「いいえ、確かにあの子たちと一緒に埋めました」
刑事「あの子たち、というからには二人以上、兄弟あるいは姉妹か。
しかし、君が子供を連れていたという証言はない。
単刀直入に聞いていいかな?
かとめとは誰なんだ?」
女「かめです。
縁日で釣った二匹の亀。
寂しかった私の生活に癒しを与えてくれました」
女、胸ポケットから写真を出して、刑事に見せる。
大きな水槽に、本当に小さな亀が見える。
刑事の目には見逃してしてしまいそうな、小さな緑色。
女「左側が『か』右側にいるのが『め』です」
女の目はきらきら光り、愛おしそうに写真をなぞる。
刑事「『か』と『め』」
女「私、本当に可愛がっていたんです。
あの子たちに会えなくて、寂しい」
女、机に突っ伏して肩を震わせて泣きはじめる。
刑事は緑色の小さな命の写真を眺めるしか出来なかった。
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