R53テストカー走行レポート。(スパ西浦モーターパーク) | “GIOMIC”ジオミック/パフォーマンスサロン
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本日のブログは11月7日(日)に行なわれた『サーキットアカデミーVol.3』で走行を行なったR53テストカーの走行レポートです。R56テストカーの走行レポートについては11月14日のブログをご覧下さい。

さて、今回のR53テストカーのセットアップではR56テストカー同様、前回の筑波サーキット走行の際からは大きな変更箇所はなく、アライメントセットのみを“スパ西浦モーターパーク”にあわせた仕様へと変更し臨みました。

当初R53テストカーは、私が皆様と一緒にスポーツ走行を楽しむことを目的にここ“スパ西浦モーターパーク”へと持ち込んでいましたが、R56テストカーの方に思わぬトラブル(※11月14日のブログを参照)が発生してしまった為、急遽、エンドレスレーシング所属の“村田信博 氏”に依頼して今回のテスト走行を行なうこととなりました。

車両の仕上がりとしては、朝からの走行1本目で私自身のドライブにより自己ベストを約1秒の更新を記録出来ただけに期待が高まります。また、村田選手については、筑波サーキットで行なったテスト走行では時間的な都合によりR53テストカーでのアタックはしておらず、その前の9月29日に行なった富士スピードウェイでのシェイクダウン以来のドライブとなりますので、ホームコースともいえる場所で行なう本格的なアタックでの性能評価も楽しみです。R56テストカーが59秒5を記録した直後、ワクワクしながらコースインを見守りました。

いつものようにウォームアップ走行を行ないながら、ドライブする村田選手より無線が入り細かな車両の状況が報告されます。水温及び油温ともに問題なし。“G-CLIMB 様”の手により共同テスト用に組まれたエンジンの澄んだエキゾーストノートを堪能していたところで、いよいよアタックの合図です。

最終コーナーからの立ち上がり、アタックラップを表すライトを灯したR53テストカーはまるで特別なオーラに包まれたかのように私達の見守るPITエリアの前のストレートを全開で駆け抜けます。シフトダウン操作を行なう際からもエンジンレスポンスの鋭さを発揮し、外から見ているだけで誰もが本物のチューニングエンジンだと確証しました。

トンネル下への高速コーナーでは以前にも増して挙動が確実に安定しているようでPITエリアに聞こえてくるエキゾーストノートからはいつもより早いポイントでアクセルを開けているのが確認出来ます。続く高速のS字区間では、路面にスッと貼付いたかのように向きを変えながらオンザレールで加速姿勢へ。R56シリーズに比べて純正のブレーキ制御システムに多少の難のあるR53でありますが、村田選手の研ぎ澄まされたドライビング感性とサスペンションセッティングのマッチングにより、続くヘアピン区間でもベストといえるラインをトレース。そして、スパ西浦モーターパーク攻略のカギとなる最終セクションも、挙動を一切乱すこと無く立ち上がりコントロールラインを通過しました。

記録されたタイムは…なんと1分00秒249。僅か1回のアタックでまさかの結果を記録して頂いた村田選手に無線で歓びを伝え、続く2ラップ目も1分00秒848と十分すぎる程の結果を残して頂きました。

PITに戻ってきた村田選手もさすがに驚きの表情は隠せない中で『1ラップ目の1コーナーはブレーキングで行き過ぎた感があったが結果ベストラップになった。今までR56で行なってきたテストのセッティングデータがしっかりと生きてる感じ。エンジンもサスペンションもベストでとにかく乗っていて本当に楽しい。』との嬉しいコメントまで頂きました。

今回、少ない時間の中で行なったR56及びR53テストカーでのアタックラップは、私個人にとっても色々な意味で良い経験となりました。これまでテストを繰り返し続けて、セットアップの方向性などを様々と模索してきましたが、そのセットアップを常に中立な立場で的確に判断し、車両の持つポテンシャルをムラなく安定的に走らせることの出来る村田選手の感性には毎回驚かされています。このような強力なパートナーがいるからこそ自信を持って高い目標にチャレンジが出来るというものなんですねッ。嬉しい限りです。

なお、今回のテストだけでも十分なポテンシャルを発揮している“G-CLIMB製のエンジン”は、これから耐久性テストも含めての様々なメニューを経て、来年には“コンプリートエンジン”としての発売を目指し頂けるようですよ♪過給器なしのR50用エンジンの開発も着々と進んでいるみたいですので“G-CLIMB 様”からはますます目が離せませんねー。ご期待下さい。

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