引き続き君です
北京オリンピック自転車ロードレースの裏舞台をレポートします
①表彰式練習
レース当日、9時過ぎに八達嶺万里の長城のサーキットコースに到着
ちょうど表彰式の予行練習をしており、優勝はスペイン!でした。
レース運営者の予想、ビンゴ~!!!
ちなみに2位はオーストラリア、3位はどこの国旗か分からず。。。
オーストラリアは、ツール・ド・フランス2位だったエバンス選手の活躍を
予想したのかな?私はスペインのバルベルデ選手を応援していましたvayavaya
②TV中継クルー
中国には自転車ロードレースTV中継のノウハウがないので、今回のレースは、
本場ベルギーのスタッフ達が担当でした
空中からレースを撮影する、こんなカメラも設置されています
更に空からはヘリコプター、地上はオートバイからレースを実況中継です
しかし、スモッグでヘリからでは鮮明な映像は難しかったでしょうが。。。
③観戦エリア(フィニッシュライン前)
表彰式予行練習終了後、観戦ベスト位置のフィニッシュラインの
目の前で、ノルウェーの応援団と一緒にレースを待っていました。
しかししばらくすると、警備担当や公安がやってきて、
ここはチケットを持っている人の観戦エリアだから、
200m行った一般観戦エリアへ行け
(実際には400m先。。。)と、追い払われてしまいました。。。
しかしこのチケット、一般には販売されていません
「自転車ロードレースはチケットなしで観戦できます」
と記載され、チケットを販売していないのです
どうやら、このベストポジションで観戦できるチケットは、
会場近くに住む人に配られたもののようです
確かにホームページに記載されてるとおり、
ロードレースは無料で観戦できましたが、
ベストポジションはロードレースなんて全く知らない地元民が陣取り、
いまいち盛り上がらない感じ
コネがなければ何もできない中国なのでした
④観戦エリア(一般)
本場のヨーロッパでは、自転車ロードレースは、コースが一般観客に開放され、
選手との距離が非常に近いスポーツです
こんな風にバリアもなく、競技中の選手を間近に応援できたり、
レースを終え宿舎に向かう選手と一緒に、自転車に乗れたりします
この臨場感が、レース観戦の醍醐味だと思います。
しかし、今回の北京オリンピックの自転車ロードレースは、まったく
違いました。昨年予行練習として開催された、プレオリンピックの
レースでは、サーキットコースは完全封鎖で一般観戦はほぼ不可能、
本番の今回は、何とか一般観戦エリアはあったものの、警備体制が
厳しく、完全開放には程遠いものでした。。。
ある海外からの観客は「5回目のオリンピック観戦だけど、今回の
レースの警備体制は、アンビリーバブル」と嘆いていました。
わざわざ世界各国から北京郊外までやってきて、この対応では
⑤観戦エリア(選手の家族)
前述のノルウェー応援団、実はある選手の家族達でした。
家族でさえ、警備に阻まれ、フィニッシュラインでは応援できません
オーストラリアのエバンス選手の奥さんも、警備陣とひと悶着
あったあげく、結局フェンスを乗り越え長城の上から応援したようです。
「この国の、物事を何でも管理するっていう体制の影響ね」とコメント。
⑥観戦エリア(選手コメント)
この尋常じゃない観戦エリアの警備体制に、選手達もゲッソリしたようです
オーストラリアのオグレディー選手は、「ただでさえしんどいコースなのに
その上観客の応援もなく、しんどさが倍増した。静かなコースを
粛々とすすむ、Silent Murderのコースだった」とコメントしていました。
⑦日本人選手
日本人選手の姿も、ちょっとだけ紹介します。
何とか完走した宮沢選手。
4ラップでリタイアの別府選手(先頭の赤白ジャージ)
スペインの有力選手、フレイレ選手(背番号7)と同時にリタイアでした
フレイレ選手は一週間前から風邪をひいて体調が悪かったようです
⑧最後に
17時半に観戦を終え、北京市内への60kmの往路を2時間で帰りました
途中、自転車で観戦に来ていた欧米人、中国人と合流しツーリング
今回の警備体制にちょっぴりがっかりでしたが、それでも自転車ロードレースは
マイナーな中国で、世界のトップ選手の真剣勝負を観戦でき、満足の
一日でした。
以上、何とかを自転車ワールドに引きずり込みたい、君の報告でした
ではでは