日曜日の朝、山手線に乗り込む。

まだ眠たい目を擦りながら、窓の外を眺めては想い馳せる。

北から走ってきた列車は、凍てつく寒さから抜け出し、太陽の光を真横に受けながら走り抜けて行った。

まだ溶けきれていない、真っ白な雪を乗せて…。

雪が降らないこの街、雪が降り積もるあの街…。

地図をなぞればとても近く、あまりにも近く、すぐにでも逢えそうなあの街。

だから強く、優しく抱きしめよう。

その指先の、その唇の感触を躯に刻もう。

この距離に負けてしまわないように、雪の重さで折れてしまわないように…。